管理組合・管理会社・理事会「管理者の訴訟追行権限について」についてご紹介しています。
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virgo [更新日時] 2012-10-07 09:39:01
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2005年に当時の理事長が、独断で、インターネットプロバイダーUSENにエントランスホールでの会員勧誘の営業行為を許可しました。ある区分所有者に共用部分の使用について管理規約違反を指摘され、再発防止策を講じるよう執拗に要求されました。それを逆恨みした他の理事が「いいかげんにしろ!」とその区分所有者の自宅玄関前でどなり込んだことが火種で、管理組合はその区分所有者に提訴されました。私どものマンションでは、管理規約で管理者(理事長)に訴訟追行権限を与えておりません。この場合、理事長(管理者)は区分所有法26条4項に則り、訴訟追行権限の授権がなされた後に被告として裁判に臨むのが筋と思いますが、当マンションの理事長(管理者)は、集会に諮ることなく独断で代理人弁護士を雇い、被告として裁判に臨みました。判決は管理組合の勝訴となり、80万円以上の弁護士費用が管理費から支出されました。これまた理事長の独断で、管理会社を通じ代理人弁護士に送金されました。我々区分所有者には一切意見を述べる機会が与えられず、多額の金が管理費から拠出されたことに納得がいきません。私どもは泣き寝入りするしか方法は無いのでしょうか?私どもにとっては、実につまらない裁判に貴重な財源を奪われ、多額の金をドブに捨てたような思いがしてなりません。何とか回収する手立ては無いものでしょうか?
因みに、管理会社の長谷工コミュニティは、下記の通り述べています。


区分所有法第26条第4項に「管理者は、規約叉は集会の決議により、その職務に
関し、区分所有者のための、原告叉は被告となることができる。」とあります。
管理者には通常は理事長が該当します。
管理規約で管理者に職務権限内で包括的に訴訟追行権限を与えている組合もありま
す。このような規定のない組合の場合は、集会で個別の案件毎に授権を受ける
必要があります。
管理組合法人でない場合は、管理者が自己の名において訴訟の当事者となることが
できます。
以上、簡単ですが、回答とさせていただきます。
なお、もし現在管理を委託されている管理会社へ問合せにくい場合は、公的機関と
して「(財)マンション管理センター」がありますので、活用されたらよいと思い
ます。

長谷工コミュニティ 業務部

[スレ作成日時]2008-05-23 10:46:00

 
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管理者の訴訟追行権限について

82: 入居済み住民No.12 
[2008-05-26 00:13:00]
万年理事さんコメントありがとうございます。

区分所有法第26条第4項
管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第2項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
第5項
管理者は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第35条第2項から第4項までの規定を準用する。

両方ともしなかったようなので心配しているのです。
会社でも役員会にかけなかったらまずいでしょう。
理事長の権限がもって小さい管理組合でそれをやっちゃったというのがなんとも。

和解の時間もちょっとはあったと思います。
総会の招集に時間がかかるのは合理的理由ですし、裁判所も期日についてはある程度融通が利くはずです。裁判となると終結後も本人・家族とギクシャクした状態になりますから、そのことも含めてお願いすることができたのではないかと思います。
83: 燃えている人 
[2008-05-26 00:46:00]
裁判に際してここの理事長が、訴訟追行手続で過失はあるだろうが、弁護士費用を管理費で支出したことは不可避であるし、正当性・蓋然性がある。

スレ主や入居済み住民No.12は、この理事長の行為が横領であること証明しないかぎり、弁護士費用を理事長個人負担せよと求めることはできない。

ここの理事長は進め方に問題あったし、過失はあっただろう、しかし、管理組合に意図的に不利益を与える意図や、自己本位な利益確保をした形跡はなく、横領とする根拠はない。

弁護費用を管理組合として負担することに不服とするのは、スレ主の個人的な感傷にすぎず、理事長に対する個人的な感情論がその背景にあるのではないかということも疑われる。
84: 万年理事 
[2008-05-26 01:23:00]
入居済み住民No.12さん、レスありがとうございます。
管理組合が提訴する場合にはご指摘の手続は不可欠だと思います。理事長が手続なしに勝手に訴訟を起こしたところで、原告不適格として請求は棄却されるでしょう。
しかし、管理組合が訴えられた場合、理事長に被告代表の権限を与えていないからといって、管理組合自体が被告不適格ということにはならないでしょう。本件の場合、原告が、理事長に被告代表の資格がないので、その主張は採用できないと主張すれば、管理組合敗訴もあったかもしれませんが、管理組合が勝訴したとのことなので、そこまでの議論はなかったのだろうと推測します。
もちろん理事長は訴訟追行権を得るべきでしたが、その手続を怠ったことが、管理組合に対して損害賠償を行わなければならないような結果をもたらしたかというと、そうは言えないのではないかということです。

管理組合が訴えられてからの訴訟外の和解については、試みる余地はあるかも知れませんが、原告が訴訟を提起した時点で原告と理事会の関係は崩壊していると見るのが自然だと思いますし、法廷で争う準備(答弁書や準備書面を作成して提出するなど)は並行して行わざるを得ません。ただし、訴訟の過程において和解することは期待できます。
それと第1回口頭弁論の期日は裁判所と原告が一方的に決めてしまいます。
85: 入居済み住民No.12 
[2008-05-26 01:30:00]
あ、すみません。
かなり撤回します。
民事訴訟法29条ですね。
86: 万年理事 
[2008-05-26 02:01:00]
くどいようですみません。スレ主さんの>>69後段に
>ほかの区分所有者は裁判の当事者ではない?=原告と管理者以外の区分所有者は蚊帳の外?=判決の効力は、原告と管理者以外の区分所有者には及ばない?
とありますが、管理組合が被告となった以上、その構成員が連帯して判決に従うことになります。理事長ほか役員は組合員が選出し組合運営を委任したのですから。
87: と 
[2008-05-26 08:58:00]
弁護士費用でしたら
このカテの「マンション管理組合 対 組合員の訴訟記録」スレ

http://book.geocities.jp/trial_report/Trial1/

地裁の判決 23 24 33 ページを参照してね!
88: 近所をよく知る人 
[2008-05-26 09:35:00]
前例は時として規約より重んじられる事があります。

全員免責は構いませんが、なあなあで免責にするべきではありません。

免責する権利は個人にあらず、集会にあります。
集会を開き、止むを得なかった点、規約に違反したかもしれない点、本来はどうあるべきか、の事実説明をきちんと行った上で、了承を得るべきでしょう。

どうぞ、集会の合議を以って正々堂々と免責として下さい。
89: virgo 
[2008-05-26 10:13:00]
当該裁判で、管理者以外の区分所有者が得た利益 → 皆無
管理組合が失ったもの → 10万円の慰謝料請求訴訟に対し、弁護士費用80万円以上の損失

当該裁判で解ったこと → 区分所有法26条の各項は、独善的な管理者の独断による組合運営を未然に防ぐ上で、かなり有効だと思います。しかしながら、このような法整備がなされていても、それを遵守しない管理者が容認されるなら、その法律は反故となります。憲法第32条では、「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」と定めています。今後とも紛争解決のひとつの方法として裁判所に判断を委ねるケースがあるでしょう。この裁判の検証がなされない限り、今後の裁判についても「前車の轍を踏む」ことになるでしょう。

今後の対応 → 理事会が中心になり、弁護士等との法律相談をかさね、原告に支払い義務があれば、原告に支払を求め、当該管理者に支払義務があれば、その者に支払を求めたいと思います。また、管理費で払う法的整合性が示されたなら、おとなしく泣き寝入りしましょう。
90: 近所をよく知る人 
[2008-05-26 10:44:00]
>>88で誤解を受けるといけませんので補足です。

私だったら、責任の追及は行います。

そして、あくまでも個人的に考える落とし所ですが、
 役員一同は責任を明確にしたうえで、金銭補償は問わない。
 管理会社へは、弁護士費用の半額程度を管理委託費から値引き。(33千円を12か月値引きとか)

この辺りを最終的な落とし所として交渉すると思います。
91: virgo 
[2008-05-26 10:54:00]
No.90 by 近所をよく知る人様
アドバイス有難うございます。参考に致します。
92: 匿名さん 
[2008-05-26 11:01:00]
>>89 virgoさん

当事者でないのに訴訟の結果にかなり拘ってますね?

スレ01での裁判について、訴求内容と判決結果を正確に公開していただければ、もっと議論は深まると思いますよ。
「区分所有法26条」「憲法第32条」にまで踏み込んだ判例なら、きっと他の理事にとっても参考になる事例です。
93: 匿名さん(1) 
[2008-05-26 11:11:00]
レスされている、それぞれのご意見には大変勉強させて頂いております。
管理組合員より預かっている金銭の使途については、慎重に行なうことが求められた実例であると考えます。
組合員としては、通帳の印鑑を預ける理事長の選任方法の見直しや理事会を適宜傍聴するなどして損害発生を最小限度に抑えるため日頃から理事会運営について目配りする事が必要ですね。
理事長が、このレスでご意見を述べられている方々なら問題ないのでしょうが。
94: 匿名さん 
[2008-05-26 11:33:00]
判決を読んでいないので何とも言えませんが
この判決の主文は「却下」でしょ?
原告は被告を間違えていませんか?

組合の役員が部屋に押しかけた
この行為は管理組合から委託された業務じゃ無いでしょ
個人の行為ですから個人が訴えられるべき

例えばですが
組合の役員が部屋に押し入って犯罪を侵した場合
個人が罰せられて、個人に賠償責任が生じます。
95: 入居済み住民No.12 
[2008-05-26 17:37:00]
どうでしょう。棄却でも良さそうですが。
権利能力なき社団が、みんなでいじめる決定をして苦痛を受けた。

区分所有法第26条や標準管理規約に規定されていないことですね。
理事会の権限でもなさそうなので、結局総会が必要だと思います。
そこで理事会に対応を一任するような決議がないとまずそう。

事業報告や決算で追認していないんですよね?

>>87
それは承認済みだから問題ないとされた例じゃないですか?
96: 近所をよく知る人 
[2008-05-26 18:15:00]
企業にしろ団体にしろ、過去の事業年度に対して追及を受ける事は当たり前ですよね。
決算を承認していても、別途報告やコメントが入っていなければ、追及は可能じゃないですか?
悪い言い方をすると、故意にミスリードを誘っている訳ですから。

無論、正式に報告があって決算承認している場合は難しいと思います。
97: 万年理事 
[2008-05-26 20:36:00]
>>88
>どうぞ、集会の合議を以って正々堂々と免責として下さい。
ご指摘のとおりですね。手続の不備、支出の不適正な状態は解消されていませんから、総会で追認を受ける必要はあります。
98: 匿名さん 
[2008-05-26 20:36:00]
どうにもスレ主の主張や提示情報は曖昧だけど、他の理事各位へご参考の判例。
----
◆管理者である理事長の権限と責任に関する判例
(平成7年10月4日 神戸地裁判決 判例時報1569号P89)

(判決の骨子)
 管理組合の理事長は、管理組合から委任ないし代理を受けて組合総会の決議によって定められた業務等の執行を任されているのであるから、その任務に背き、故意または過失によって履行せず、管理組含に損害を与えるようなことがあったときは債務不履行となり、管理組含に対して損害賠償の責めを負うべきことになる。したがって、管理組合(ないしは区分所有者全員)が原告となって、右理事長に対して損害賠償を求める訴訟を提起することができる。
しかし、管理組合の構成員各自は同様の訴訟を提起することはできない。区分所有法上、管理組含の構成員各自がその理事長の責任を問うことを認める旨の規定はない。区分所有法(六条、五七条)は、共同利益違反行為の是正を求めるような団体的性格を有する権利については、他の区分所有者全員または管理組合法人が有するものとしており、訴訟により行使するか否かは、集会の決議(過半数)によらなければならないとしている。理事長の業務執行の落ち度を追及する訴訟も、団体的性格を有する権利の行使であり、この規定が適用される。
訴訟を追行するには、区分所有者ら全員が訴訟当事者になるか、その中から訴訟追行権を付与された当事者を選定すべきで、そのような手続きを何ら踏んでいない原告らには本件を追行する権限はない。
99: 万年理事 
[2008-05-26 20:42:00]
>>89
原告の請求額は10万円でしたか。管理費等請求訴訟であれば80万円かけて10万円を請求するという訴訟を提起することは不合理だと言えるでしょう。(うちの組合では弁護士費用も相手(滞納者)に請求できるように管理規約を整備していますが)
しかし、本件の場合、金銭的得失だけで「多額の金をドブに捨てた」と言えるのでしょうか。もし理事長が応戦しなかったら「怒鳴られたから10万円よこせ」という原告の主張を認め屈する結果となっていたでしょうし、それに味をしめた原告は、また何かと因縁をつけて管理組合に金銭を要求してくるかもしれないし、それを見た他の組合員も真似をはじめるかもしれません。理事長は、そのような懸念を排除する必要があると判断したのだと思いますが、それは間違いだと言えるでしょうか。

もちろん、総会に諮らず独断でやってしまったことは問題です。
しかし、総会に諮る意志があったとしても、現実には困難だったと思います。
訴状等が届いてから第1回口頭弁論期日まで早ければ3週間くらいでしょう。理事会を招集し対処方針を決め、それから総会を招集し、総会決議を得てから弁護士を探して・・・などとやっていては間に合わないか、準備不足で敗訴するおそれが多分にあります。その結果敗訴すれば、「勝てる裁判だったのに、理事長の対応が遅れたせいで敗訴したのだから、判決に係る負担を組合が負うのは納得できない」と言う人が必ずやいるでしょう。
では、それを避けるために総会を待たずに動き出して、総会で事後的に承認を得ようとすれば、今度はスレ主さんに「敗訴しても良いから弁護士はいらない。既に生じている弁護士費用は理事長が勝手にやったのだから、組合が負担するのは納得できない」と言われます。
金銭的得失を考えて応戦しない(敗訴してもしかたがない)との判断をして総会に臨んでも、これまた先に書いた理由から非難の声が挙がるでしょう。
いずれにしても理事長は悪者にされる運命だったんですね。

>原告に支払い義務があれば、原告に支払を求め、当該管理者に支払義務があれば、その者に支払を求めたいと思います。
原告に支払い義務はありません。管理組合を相手に提訴したという原告の行為は不法行為ではありませんから。
100: 万年理事 
[2008-05-26 20:44:00]
>>94
私も、なぜ怒鳴り込んだ役員個人を被告としなかったのだろうと疑問に感じましたが、怒鳴り込んだ行為が当該役員の職務に関連して行われたからという判断なのでは。
101: virgo 
[2008-05-26 23:06:00]
To all of you.

皆様の貴重なご意見、ご教示、資料のご提供、誠に有難うございました。法的な知識の乏しい私にとりまして、大変参考になりました。心より感謝申し上げ、私の投稿を終えたいと存じます。

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