今検討しているマンションなのですが、直床であること以外すべて納得しています。音を気にする方ですが最上階はすべて売れてしまっているので直床でスラブが20センチしかないことがとても気になっています。はやりのアンボンド工法なので梁が少ないのも遮音性を低くしています。業者はそんなこといいませんが。LH45という理論上の等級は出ていますが実際かなりうるさいんじゃないかと不安です。にたような物件にすんでいる方いらっしゃいませんか?
[スレ作成日時]2005-07-29 20:09:00
今時直床でスラブ20センチ
182:
ゼンコンボーイ
[2005-10-26 20:28:00]
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183:
匿名さん
[2005-10-27 04:49:00]
>>181
ゼネコンボーイさんありがとうございます。 結局は同じ幅だったらアンボンド工法の遮音性は他におとるが、耐久性はいいと いうことなんですよね。ゼネコンボーイさんは220mmではこの工法が不可能 と思っているのでしょうか? おっしゃるとおり長谷工物件で、階高を圧縮しながら極力天井をすっきりしよう としているためこの工法を採用したと思われます。ただ場所が良いので買おうと 思っています。音に対しては敏感ではないと思うのですが、どうもこのサイトを 読んでいると不安になりますね。 |
184:
ゼネコンボーイ
[2005-10-27 22:09:00]
>>183
とばすスパンが適切であれば、220mmでOKです。 実際にアンボンドスラブを設計したことがないので、 どの程度のスパンに適用できるか、よく判りませんが、 通常スラブの場合、梁内スパン6mでスラブ厚さ200mm、6.5mで225mm、7mで250mm、 7.5mで275mm、8mで300mmが標準的な健全スラブとなります。 ところが、現実の設計では、通常スラブは230mm程度が上限で、 それ以上厚くすることは稀です。(厚くする場合は、ボイドスラブにする) 構造の負担荷重が増えて、躯体費用への影響が無視できなくなるからと思われます。 マンションは標準的に造っても、隣接住戸からの騒音でクレームを出す入居者は、 皆無ではないようです。 デベも、複数の入居者からの苦情では問題もエスカレートするので、 その辺のバランスをみながら、床の標準仕様を設定しているようです。 他物件より遮音性がよいと実感できる仕様は非常にお金のかかることで、 すると競合マンションとの価格競争に影響してくるで、 億ション分譲以外では高規格の床仕様は想定しないでしょう。 外壁サッシュの遮音性能とのバランスも重要な要素で、外壁の性能がよすぎると、 床の性能に敏感になります。市街地に建つマンションでは、外の(暗)騒音をほどよく 室内に入れることで、床の性能は(標準仕様であれば)さほど気にならなくなります。 (つまり、市街地の交通量のある道路等に隣接する場合は、床性能は標準で大丈夫) |
185:
匿名さん
[2005-10-27 22:34:00]
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186:
匿名さん
[2005-10-28 11:39:00]
>>184さん
なるほど。目が覚める思いです。巷でよく言われている、「アンボンド工法の防音性能は 一般的スラブの8割がけ」というのは、スパンを適当に設定して結果だけを論じているのですね。 というか、アンボンドとボイドスラブを一緒くたにしているのかも知れませんね。 スラブの厚さだけではなく、スパンや外壁やサッシなど、環境に合わせた総合的な設計が求められる という事なのだろうと理解しました。 そこまで来ると、素人がカタログ読むだけでは、なかなか音の問題を見分ける事は難しそうですね。 まあ、ボイドスラブで十分な厚さがあれば、問題は少ないのかもしれませんが…。 |
187:
プー
[2005-10-29 22:37:00]
”275mmボイドスラブ、中空の形状により一層遮音性を高めてます。
戸境壁は乾式遮音耐火間仕切りで、隣接する住戸からの生活音も気になりません。” これってどうなんでしょうか? あと、”スパンクリート工法採用で、すっきり空間。” これもどうなんでしょうか?意見いただけますか? |
188:
ゼンコンボーイ
[2005-10-31 20:34:00]
まず185の方へのご返答:
従来より、スラブは25㎡以内になるように小梁を設置することが、 建築の遮音設計に関する建築学会の本が推奨したこともあり、遵守されてきました。 その本で紹介されているインピーダンス法による予測計算も梁で囲まれる 面積が大きくなると、極端に床の遮音性能が落ちるという表が掲載されました。 これは、その後の梁のない大型床板での遮音性能実測例が積まれるに従い、 大手ゼネコンによる報告で、そこまで悪くないことが例示されました。 今でも、小梁付きで25㎡以内の設計思想を頑固に守る構造設計者がいますが、 一定以上のスラブ厚さと剛性を確保すれば、 床衝撃音上の性能はまずまずであることが判明してきてからは、 天井面のスッキリ性が重視されるようになってきました。 小梁を付ける場合、スラブ厚さが150程度ですと、剛性アップによる重量衝撃音は 遮音性能が向上しますが、軽量衝撃音や上下階の空気温伝搬遮蔽性能は、 そのスラブ厚さ並しかない部分が生じます。 また、小梁付きでスラブ厚さが200mm程度もある場合は、小梁のあるなしで、 それほど遮音性能が変化しないケースも生じます。 ゼネコンボーイは、通常スラブで200mm以上、ボイドで275mm以上の小梁なしを デザイン的なスッキリさから推奨します。 といっても、設計により厨房の吸気・排気をバルコニー側にとる場合には、 戸境壁に沿って、梁型を生じます。また、戸境壁上部には通常、構造体の梁型も 生じます。これは設計者によって、梁を戸境壁に内蔵させるケースもありますが、 床衝撃音の遮蔽性能は、梁型がある方がよくなります。 戸境壁上部は仕方ないとして、それ以外では、梁型のない方が、 いろいろな意味で有用です。 |
189:
ゼンコンボーイ
[2005-10-31 22:01:00]
>>275mmボイドスラブ、中空の形状により一層遮音性を高めてます。
A:中空材の形状により、遮音性が高くなることはありません。 基本性能は、同じ厚さだと。中空材のないスラブの方が、よくなります。 上記のコピーは、球形ボイドを販売している会社が、大手建築雑誌において、 広告掲載している内容でもあるのですが、まことにいい加減なアピールです。 この表現を弁護するとしたら、従来より大型の矩形中空ボイドの入っているボイドスラブ工法があり、 そのボイド上部の薄板部分で、共振現象が起きて、特に1kH近傍の音が高く 聞こえる現象があり、一般にボイドスラブは遮音性が悪いという定評があったことに 由来する表現です。つまり、同じボイドスラブで比較すると、 球状のボイドを使用したスラブが、共振の少ないよいスラブとはなります。 共振のないように設計できるのあれば、中空材形状が、 通常の無垢スラブ以上に遮音性がよくなることなく、 「中空材形状が球状→共振現象を最小化した」という表現が正しいといえます。 >>戸境壁は乾式遮音耐火間仕切りで、隣接する住戸からの生活音も気になりません。” これってどうなんでしょうか? A:この辺余り詳しくありませんが、コンクリート壁の180mm、200mmに対応するD値55あれば十分です。 >>あと、”スパンクリート工法採用で、すっきり空間。” A:これは、ゼネコン側の都合で採用されるケースが多いですね。 スパンクリートとは穴あきPC板のことで、内部にPC鋼線があるので、 中間に支保工なしで、梁間に板を渡し、その上部に現場打ちコンクリートを流すものです。 天井付きでは、とくに問題無い工法ですが、照明位置の設定には苦労するようです。 工法の制約上板内に照明つり下げ用のインサートが打ち込めないからです。 天井仕上げなしの直天仕様は避けましょう。実際に板自体がPC鋼線で板中央で上にむくっており、 それが現場コンクリートを打設しても解消されていないケースが多いからです。 またスラブ内に段差がある場合の工法がまだまだ実績がなく、 対応が困難か、コストアップになるようです。 一般にスラブの一方向性が高いことと、スラブ中央のむくり分、 現場打ち部分の中央部コンクリート厚さが薄くなることで、床衝撃音はそれほど優れていないようです。 しかし、PC鋼線+スランプゼロのコンクリートで板を製造しているので、長期使用時のたわみの 進行が少ないことは確かなようです。 他の現場一体打ちタイプのボイドスラブと比較して、軽くないのですが、 現場コスト比較では、スパンが9m以上になると、このスパンクリートが競争力を持つようですが、 今のマンションは水周りが段差となる場合がほとんどなので、普及シェアは それほどでもありません。 |
190:
185
[2005-11-01 15:45:00]
>>188
私の検討物件なんですが、 壁芯86M2で普通スラブ200mm、小梁2本(意匠図上確か280mm)が 設置されている場合はどうなんでしょう? またワイドスパンとまでは言いませんが、ベランダ側開口部が7.9mとなっているんですが、 この開口長は遮音性能低下にどの程度の影響があるでしょうか? また、板違いかも知れませんが、 戸境壁なんですが、耐震壁と歌われて設置されているものでは 音の遮蔽能力は上がるのでしょうか? |
191:
ゼネコンボーイ
[2005-11-01 19:56:00]
>>190の方へ
スラブ厚さ200+小梁2本で遮音性能は申し分ないと思います。 ただ、小梁の出っ張りが各所で室内に出てくるのを我慢する必要があります。 間口が7.9mとのことですが、今時のマンションではややロングスパンに属するのではないでしょうか? 一般にロングスパンになるほど床衝撃音が悪くなると言われてきましたが、 一概には判断できないケースが多くなりましたが、この程度のロングスパンでは 特に問題ないと思われます。 床衝撃音の測定は測定する部屋内部の5点を選定して、衝撃試験します。 その際に、近傍に大梁があると、振動が抑制されよい値となります。 その意味で、大梁によって直交方向2辺で囲まれた居室は、 部屋面積が小さいほどよい値となります。 しかし、このケースでは近傍に小梁もあり及第点であると思われます。 また、一般にそこまで気にせずに、資金さえあれば、よりロングスパンの 案件を購入すべきです。細長いプランほど、デベ側の都合で、ぎゅうぎゅう詰めに した案件だからです。より明るいマンションに住みましょう。 戸境壁の遮音性能ですが、189において、間違っていました。 コンクリート壁では180厚さはD50のレベルであり、200mm厚さでも D55の性能にわずかに足りません。 質問の件ですが、一般にコンクリート壁の方が重量があるので、 容易に遮音性能を確保できます。耐震壁はコンクリート壁ですから、 この壁厚さ180mm以上確保してあれば特に問題ありません。 乾式で戸境壁が設置されるケースは、例えば20階建て以上のタワーマンションで 柱、梁などの構造部材がプレキャスト化された工法において、工程上 ある意味やむなく、また構造体の軽量化のために採用されるものです。 (柱・梁のラーメン構造とすることが多いので、構造壁があると困るという状況もある) |
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192:
匿名さん
[2005-11-13 01:51:00]
ゼネコンボーイさん、教えてください。
間口8mで、スラブ圧25cmと 間口6mで、スラブ圧20cm ともにアンボンド構造、の同じマンションの同じ階 だとどちらが遮音性能が高いと思いますか? |
193:
ゼネコンボーイ
[2005-11-14 19:33:00]
192の方へ
間口の違いならば、スラブ厚さの厚い方を選ぶ方がよいと思います。 前にも書いたように、部屋をどのように設定するかで、上下階の 床衝撃音の遮蔽性能は違ったものとなり、特に重量衝撃音は 梁の近くを打点するほど、振動が抑えられてられてよくなります。 その意味で、間口のせまい住戸の方が重量衝撃音では、有利な場合が あるかもしれませんが、基本性能でスラブ厚さの差5cm×0.5dB違うので、 たぶん、スラブ厚さ25cmあれば、それほどの差は生じないと予想されます。 が、軽量衝撃音の方は、この効果(大梁に近いかどうかの効果)がほとんどなく、 スラブの厚さに比例した性能となります。 重量衝撃音の予測では、八戸工大の橋本先生が、一般向けの試算用ソフトを 公開していますので、そちらで検証してみてください。 http://www.ngy.hi-tech.ac.jp/labo/hashimoto/ この件では、デベが構造上の必要十分なスラブ厚さに設定しているようですが、 西日本の案件では、最大スラブ厚さで、全戸統一して、 販売パンフに、「全戸250mm以上のスラブ厚さを採用」と記載することが多いようです。 東京地区では、まだまだ小梁をなくすだけの手法で、ボイドスラブやアンボンドの採用が 多いようですが、やがて、スラブ厚さの確保を販売戦略上、競い合う可能性もあります。 |
194:
匿名さん
[2005-11-15 01:21:00]
192です。
ゼネコンボーイさん、ありがとうございます。 私が希望する物件の営業が、 「設計目標がL45で、間口が広い分厚くしているだけ。遮音性能は同じです。」と主張するので、 うーん、と悩んでしまっていました。 やはり厚い方と選びたいと思います。 ソフトもこれから使ってみたいと思います。 |
195:
匿名さん
[2005-11-15 03:57:00]
ゼネコンボーイさんいい人だなー、お疲れさまです!!
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196:
匿名さん
[2005-11-15 23:05:00]
192です。
ゼネコンボーイさん、ご存知でしたらもう一つ教えていただけないでしょうか? アンボンド構造というのは、「PC鋼線をピンと張ってスラブを支えて」という表現をされますが、 ピンと張ってる「張り具合」が、時間の経過によって劣化して遮音性能がさがるということはあるのでしょうか? また、 「ピンと張る」という部分に、工事の手抜きがあって、遮音性能が低いなどということはあるのでしょうか? |
197:
ゼネコンボーイ
[2005-11-17 23:36:00]
192の方へ
ご指摘の件ですが、なかなかするどいご質問だと思います。 アンボンドケーブルに導入した緊張力は、コンクリートの弾性変形、クリープ変形、乾燥収縮に より、導入直後及び長期的に減退します。 がこの辺を考慮した設計式で導入力を決めているので、まず心配ありません。 また、床衝撃音遮音性能は、ひび割れが生じない限り、剛性・重量も変化しないので、 変化ないはずです。 長期的な減退でも、ひび割れが生じないように設計しているので、前半の心配は不要です。 また、アンボンド工法の場合、専門業者がやるので、手抜きはありえません。 だいたい、2回にわけて、最初の回は半分の緊張力をアンボンドケーブルに順次導入します。 最初のケーブルに戻って、設計緊張力をまた順次導入して、くさびによる定着端部の余分な ケーブルを切断します。よって手抜き=スラブの過大たわみとなって、 その専門業者の死活問題になるからです。 一般に、ケーブルは800mm間隔前後で敷設するのが通常なので、水回りの段差部分がスラブにある場合は、 段差部分にケーブル敷設はできないため、段差の両側部分を密に配置します。が、その飛ばす間隔にも 限界があるようで、設計上の制約を生じます。また、マンションの平面計画が単純で、ある程度の住戸が きれいに並んでいないと、端から端まで一気に張力を導入できなくなり、非経済的な工法になります。 よって、各戸のフロンテージが雁行しない羊羹型で、かつ各戸の水回り位置が同じケーブル間に来る ややプランバリエーションの乏しいプロジェクトに採用されているようです。 欲を言えばきりがないので、そのマンション自体に気に入っているのであれば、 250厚さのアンボンドは遮音上は標準以上と判断してよいので、後はご自身の判断かと。 (250厚さのアンボンドと300厚さのボイドスラブがだいたい同じような遮音性能となる) |
198:
匿名さん
[2005-11-17 23:58:00]
192です。
ゼネコンボーイさん、ご回答ありがとうございます。 その内容に感激させていただきました。ありがたく参考にさせていただきます。 |
199:
匿名さん
[2005-11-18 00:19:00]
ゼネコンボーイさん、どうもありがとうございます。
とても参考になります。 > ゼネコンボーイは、通常スラブで200mm以上、ボイドで275mm以上の小梁なしを > デザイン的なスッキリさから推奨します。 アンボンドスラブ&小梁なしの場合は、スラブ厚としてどの程度を推奨され ますでしょうか。 現在検討しております部屋が間口6.2M奥行き9.5Mで柱と大梁に囲まれたアンボンドスラブ 200mmです。その関係でアンボンドスラブ&小梁なしのケースを教えて頂けたらと ありがたいです。 > 戸境壁の遮音性能ですが、189において、間違っていました。 > コンクリート壁では180厚さはD50のレベルであり、200mm厚さでも > D55の性能にわずかに足りません。 戸境壁についても追加で教えて頂きたい点があります。 同じコンクリート壁200mmでもクロス直貼りと木軸工法で遮音性能に差がでる と聞いておりますが、真偽はどうなのでしょうか。 GL工法は論外として、木軸工法の場合太鼓現象が起きる間隔かどうかなど 施工条件に大きく左右されるのか、そもそも施工条件がばっちりでも木軸工法 そのもので、クロス直貼りに対してある程度遮音性能は落ちるものなのでしょうか。 ご教示頂けますと幸いです。 |
200:
匿名さん
[2005-11-18 21:08:00]
ゼネコンボーイさんはじめまして私も宜しくお願いします
トウキョウタワーズを購入した者なのですがぶっちゃけた話ここの遮音性はいかがなものでしょうか? 契約してからいろいろ気になりまして、お恥ずかしい 25センチのボイドスラブなんですが、足音やピアノの音とかどの程度聞こえるものなんでしょうか? http://www1.ttt58.com/ttt58/html/room_equipment_structure.html あと小梁とは天井の出っ張った部分のことでしょうか?間取り図を見てわかるものなのですか? まったくの無知でお恥ずかしいのですが宜しくお願いいたします |
201:
匿名さん
[2005-11-18 22:54:00]
>>200
TTTの床はボイドスラブ280mmだよ。遮音グラスウールはなしね。 |
202:
A&A
[2005-11-18 23:13:00]
TTTのような物件は私には到底無理,手が届きません。
私の契約した物件はスラブ厚200二重床,アンボイドです。 アンボイドだと×0.8だから音的には悪いみたいです。 マンションの音レベルはアパートよりはましなのでしょうか。 アパート1階の経験が長いのですが特に音は気になりません。確かに音が聞こえますが音がすると思うくらい。 あ |
203:
200
[2005-11-18 23:35:00]
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204:
ゼネコンボーイ
[2005-11-19 09:59:00]
199の方へ 前半のご質問について
以前記載したように、間口6.2の場合は、通常スラブで180mm厚さ あれば構造上は架構できます。そこを今の標準である200mmして、 さらにアンボンドであるといことは、他に間口の広い住戸があるものと 推測されます。よって、本件の住戸ではとくに問題ないと思います。 例えば、200mm厚さのままで、アンボンドの力で、6.5mの間口を架構させたケースでは、 基本剛性が他の床工法より小さいままなので、よくない訳です。 ただし、小梁なし200mmと小梁付き200mmを比較すると、確かに重量衝撃音で 小梁付きの方が数dBよくなることは事実ですが、そもそも小梁なしで及第点の ものをさらに、遮音性を若干高めて、部屋の中に小梁の出っ張りをたくさん生じて、 部屋の使い勝手や、将来の模様替えに不自由さを感じるかは、 購入者の判断だと思います。 |
205:
ゼネコンボーイ
[2005-11-19 10:11:00]
199の方へ 後半のご質問について
戸境壁のことですが、内壁が木軸でできているのは、高級な仕上げです。 内壁を上下の構造体で固定する限りは、空気伝搬音による遮音性能(D値)は変わりません。 RC壁から内壁を例えば150mm以上はなすと、さらに遮音性が高まるようです。 マンションなので、RC壁に対してぎりぎり設置します。その際に、 外壁側における断熱補強のウレタン吹き付けを外壁側から1m程度取るので、 その断熱層からもしっかり離れていることが、さらに望まれます。 固体伝搬音の観点からは、この内壁ありの方が有利であり、 壁に何かが倒れて当たっても、内壁が緩衝材になります。 また、コンクリートでないので、フック等の固定が容易(位置は限定されるが) なのもよいし、RC壁にコンセント用CD管を打ち込まなくてよいし、 空調の効きもよくなるしで、やはり豪華仕様です。 通常は、コストアップになるので、それが標準仕様になっていないだけで、 ましてや、クロス直貼りが遮音上ベストだからというのは、間違いですね。 強いていうならば、その方が部屋をやや広く使えるのでが正しいでしょう。 |
206:
ゼネコンボーイ
[2005-11-19 11:37:00]
200の方へ
本マンションのグレードは高いようですね。 特に、外壁部分をGL工法ではなくて、内壁にしているのは床衝撃音の 遮音上も非常に有利です。 タワーマンションでは、住戸内に一切の柱を持ってこない構造が、 よりスッキリしたプランになるので、そのような構造形式の開発実施も各ゼネコン 取り組んでいる訳ですが、本物件はそこまではしない通常設計で構造コストは タワーマンションとしては標準の部類になりますが、設備の竪配管をすべて 廊下側に設置しているのは、SI仕様のハイグレードです。 この概念図に、小梁があるように見えますが、これは一般図であり、 本物件では、柱間の大梁が室内に露出しているだけで、大梁間は 矩形ボイドが敷設してあります。この矩形ボイドは、ボイドスラブ協議会が扱っている 商品であり、280mm以上のときは、等級4(LH55相当)を名乗ってよいという、 品確法における大臣特認を受けているものです。 よって、特に問題ありませんが、やや注意事項があります。 その辺を含めた矩形ボイドの詳しい説明は、次のレスで行います。 |
207:
匿名さん
[2005-11-19 12:14:00]
199です。
ゼネコンボーイさん、ご回答頂きまして 本当にありがとうございます。 目から鱗です。 |
208:
ゼネコンボーイ
[2005-11-19 12:32:00]
矩形ボイドについて その1
歴史の長いボイドスラブで、幅2.3m以下のトラス筋付きのコンクリート板に 400×1200サイズの発泡スチロールの矩形ボイドを固定して、 PC工場で製造されたものを、現場で並べて上部に現場打ちコンクリートを流す工法です。 まず、随分昔から、このような大型矩形ボイドの床板は、通常のスラブより同じ厚さで比較すると 遮音性能がよくないと言われてきました。これが、測定実績をもとに構築された、 品確法の「音評価」で等価厚さ(剛性×重量の4乗根)に換算していながら、 通常スラブとボイドスラブで対応する等級を分けていることにその状況が反映されています。 この等価厚さは主に「軽量衝撃音」で使われるので、それほどボイドスラブの軽量床衝撃音特性は、 通常スラブの「等価厚さ」並ではないことになります。 これは簡単なことで、500Hz以上の帯域では、軽量衝撃音は等価厚さではなくて、 スラブの重量(面密度)で評価することがより正しいからです。 特に矩形ボイドの場合は、ボイド上部に75〜85mmの厚さの薄い部分が広く存在し、 この辺を直接打撃すると、この厚さ分の性能しかでない状況があった訳です。 しかもその薄板部分で、1kH当たりの共振現象が生じてしましい、さらに遮音性がよくないのです。 これも防振ゴム付きの二重床が開発されて、特にこの弱点が顕在化しなくなった訳です。 (その2に続く) |
209:
ゼネコンボーイ
[2005-11-19 12:34:00]
矩形ボイドについて その2
ある日、熊谷組の音担当者がマンションクレームで現地調査したら、2重床だけど上階の インターホーンの音が下階に漏れる現象が確認され、調査するとインターホンを 設置している間仕切り壁がちょうど矩形ボイドスラブのボイドの上部に設置されていたので、 この弱い部分から固体伝搬音で下階に漏れたことが判明し、 彼らは「サイレントボイド」を開発して、フジモリ産業から販売もしている訳です。 サイレントボイドは、当初より、重量衝撃音も改善するような資料を掲載し、 根本的に床の遮音性を改善するような誤解を与えるような宣伝してきたのですが、 単に、この1kH当たりの共振現象を緩和しているだけの工法です。 (ボイドの形状自体が、床衝撃音の遮音性能を向上させることがないことは、前にも述べました) この動きに対して、ボイドスラブ協議会に加盟している油化三昌より、対抗商品として、 矩形ボイドに十字状のスリットを入れた「遮音ボイド」が開発されて、「サイレントボイド」 がスペックインしている現場も、この遮音ボイドに変更されるケースもあるということで、 やや熾烈なことになっています。 歴史ある矩形ボイドですが、これは昔の住都公団、今の都市再生機構がその工業化住宅工法で 取り入れて、共同開発してきた経緯もあり、大きく普及していまず。 しかし近年、ボイド内部にたまった水が、スラブ経年劣化によるひび割れで、 漏水事故を起こす事例が、あちこちのマンションから報告されるようになり、 今機構側ではボイドを完全に発泡スチロールの無垢材で行うように変わってきました。 つまり従来型は矩形ボイドの下面は、材料節約のための空洞がたくさんあり、 コンクリート打設時の散水や打設前の雨天時などに、内部に水がたまるケースが多々あることが、 今頃になってようやく露見してきた訳です。 以上より、これからの矩形ボイドは、 ・ボイド材に空隙部のない無垢材を使用し、かつ ・共振しないタイプの遮音ボイドを使用 したものでないと、欠陥を内在していると判断されますので、 そこの部分をデベ側にも、よく確認しておきましょう。 |
210:
匿名さん
[2005-11-19 17:28:00]
199です。
ゼネコンボーイさん、すみません追加でコメント頂けますと 幸いです。 戸境壁については、 以下の碓井さんの意見が雑誌などではまかり通っていますが、 実は違う、という理解でよろしいでしょうか。 --------------------------------------------------------- 碓井民朗の良識あるマンション指南 https://www.sumai-surfin.com/member/wmbbs/wmbbs.php?p=1&b=50&o... から一部抜粋です。 大切なのはこのコンクリート壁に直にビニールクロスを貼っているかどうかなのです。 直(じか)にビニールクロスを貼っているのが一番遮音性は高いのです。 このコンクリート壁に直にビニールクロスを貼っていないマンションを結構見かけます。 そのケースはコンクリート壁の表面の仕上がり精度が悪いのでコンクリート壁面から 6〜7センチ離れた所にプラスターボードを貼って平らに仕上げそのボードに ビニールクロスを貼っているマンションです。 これはコンクリート壁とボードの間の空気層が両隣(両側)で共振現象を起こし, 遮音性が落ちるのです。これはほとんどの大手ゼネコンの技術研究所で実験された事実です。 --------------------------------------------------------- |
211:
200
[2005-11-20 22:02:00]
ゼネコンボーイ様
ご解答ありがとうございました またなにかありましたらご質問させてください。このたびはお世話になりました |
212:
匿名さん
[2005-11-20 23:01:00]
この穴すごくない? http://www.chousadan.jp/kenchiku_g/02.htm 技術的(建設工期の短縮)に必要なのだと思いますけど、 この穴の中で鉄筋の端と、端が顔を出しているのがきになりますね。 HPで公開している以上、問題ないのだとは思いますが、 |
213:
匿名さん
[2005-11-22 10:50:00]
|
214:
匿名さん
[2005-11-23 02:21:00]
ゼネコンボーイさん
>205でTTTの戸境壁を評価してらっしゃいますが、私が同HPのイラストをみたところ、 ご説明のあった「RC壁+木軸+内壁(PB)」のいわゆる二重壁ではなく、 LGS(軽量形鋼)をPB(石膏ボード)で挟んでグラスウールを充填した、いわゆる乾式耐火壁のように見受けられますが、 いかがでしょうか? また二重壁の遮音性については、 「PBの分だけ固有振動数の幅が広がり、下地枠の太さや間隔が不足したり、GL工法だったりすると、 ちょうど日常の生活音の中でPBの共振が発生する。 だから遮音性は、二重壁よりも、間に余計なものを挟まないクロス直貼の方がよい。 二重壁で共振(いわゆる太鼓現象)が発生した場合は、二重壁の間隙を発泡ウレタン等で埋めるとよい」 という考えが主流だと理解しておりましたが、違うのでしょうか? >205の意見は正直衝撃でしたので、壁の遮音性について、専門家の意見をもう少しお聞かせください。 お願いいたします。 |
215:
ゼネコンボーイ
[2005-11-23 16:47:00]
210の方へ
返事が遅れました。 この碓井さんのコメントは正しく、GL工法のことをいっております。 つまりプラスターボードをGLボンドという団子状接着材で、 だいたい450mm間隔で縦横に点状にPBを固定する工法です。 これが多用されてきたのは、仕上げ代を制約しながら、不陸の多い壁面に 容易に取り付けができるからです。 一般のマンションの外壁部分には、この工法が採用され、軽量衝撃音遮音性能の劣化を 招いています。また、外部階段横の居室があるとき、その挟まれた外壁も内側に 断熱用ウレタンを吹きますが、そのままGL工法でボードを張ると、階段昇降音のうち 500Hz近辺の音が共振でして、部屋内に漏れるトラブルを生じます。 よって、一般外壁部分では経済的に仕方ない面がありますが、戸境壁や階段横での使用は 御法度です。 206で、僕が讃えているのは、内壁工法というもので、 木かLGS(軽量鉄骨型材)製のスタッドを上下の構造体に接合し、 その下地にボードを取り付けるもので、GL工法との違いは、壁に接合された部分がないという点です。 この内壁工法を戸境壁に採用することは、ごく稀であり、よって住宅評論家が話題にすることも稀です。 |
216:
ゼネコンボーイ
[2005-11-23 17:10:00]
214の方へ
>ゼネコンボーイさん >205でTTTの戸境壁を評価してらっしゃいますが、私が同HPのイラストをみたところ、 A:残念ながら、205では199の方の質問に答えただけで、それはTTTではありません。 また、206では、200の方の質問に答え、TTTの外壁部分にGL工法でなく、 内壁工法にしているのはすばらしいと評価したまでです。 >また二重壁の遮音性については、 「PBの分だけ固有振動数の幅が広がり、下地枠の太さや間隔が不足したり、GL工法だったりすると、 ちょうど日常の生活音の中でPBの共振が発生する。 だから遮音性は、二重壁よりも、間に余計なものを挟まないクロス直貼の方がよい。 二重壁で共振(いわゆる太鼓現象)が発生した場合は、二重壁の間隙を発泡ウレタン等で埋めるとよい」 >という考えが主流だと理解しておりましたが、違うのでしょうか? A:GL工法はそのGLボンドの固定間隔により、ちょうどPBが共振する周波数が生じます。 それは、通常の間隔だと、ちょうど500Hz当たりが共振域になり、強固なGLボンドで接合された RCやALCの戸境壁を振動させ、その反対側にその周波数域での音響放射を生じます。 よって、壁の両側がどちらもGL工法だと、ひどい状態になります。 その観点から固定方法を反省して、竹中工務店はZ字状にGLボンドを線状に接着させる工法を開発して、 数年前の建築学会大会で発表しております。これは、GLボンドの使用量が多くなることなどから、 余り普及してきていないようです。 一般に、ボードと壁の間のウレタン充填はしません。発泡時の圧力を調整できず、 ボードがはらむおそれがあること。また、ウレタン程度の剛性では、 単に共振周波数が少しずれるだけだと推測されるからです。 (実際に、一時期、断熱層付きのボードをコンクリートに打ち込むことで、 断熱補強部分と直貼り部分の連続性を確保させる工法が流行りましたが、 この場合もボード部分で独自の共振が生じて、空気音遮蔽性能が落ちることが 判明しました。いまでは、アキレス社製などのPBを使用しないタイプのものが 断熱補強部分に打ち込み材として使用されています) |
217:
ゼネコンボーイ
[2005-11-23 17:25:00]
212、213の方へ
これは荷揚げ開口と呼ばれ、床スラブ打設に付き物です。 この孔より、下階のサポートや脱型した型枠を通常2層上階へ移設します。 型枠サイズは通常サブロク板とよばれ、3尺×6尺のサイズですが、 施工図はmm単位で描くので、900mm×1800mmです。よってこの開口も この型枠が通過できるように、1200×300〜400程度取ることが多くなります。 型枠とサポートの揚重は手作業なので、型枠大工にとって重労働です。 よって各住戸内に1カ所ずつ設定しますが、水漏れは心配なので、水回り段差部には まず設定しません。 スラブ配筋はそこを開口部とみなして、開口補強しているので、構造上問題ありません。 また、遮音上も問題ありません。 よって、開口側面部に天井インサートを流用して、ねじ切り鉄筋をねじ込んで、 2階上のスラブ打設時にこの孔もコンクリートで埋めます。 特殊な建築や公共建築では、この荷揚げ開口を許さない場合がありますが、 マンションで禁止する事例はあまり聞きません。 禁止されると、型枠もサポートもバルコニー側か廊下側の外部足場との間を揚げていく ことが要求され、日本から型枠大工さんがいなくなってしまします。 |
218:
匿名さん
[2005-11-23 17:46:00]
210です。
ゼネコンボーイさん、ありがとうございます。 碓井さんの本や雑誌を見ますとGL工法は論外で、 コンクリにボンドで固定せず、木枠を組みそれを天井/床に 接合させ、下地にPBをはる(PBはコンクリとは直接接することはなく 空気層を介している)いわゆる木軸工法(*)を碓井さんは叩いている と思われます。 (*)http://www.nomu.com/knowledge/glossary/detail/ku013.html GL工法ではなく、木軸工法は現在でも多くのマンション、特に長谷工で 多用され、その点を碓井さんが三流と叩いているようなのですが。 |
219:
214
[2005-11-23 18:02:00]
ゼネコンボーイさん、ご回答ありがとうございます。
竹中工務店の記事は私も読みました。「こんな簡単な工夫で共振防げるの?」と私の二重壁に対する蒙を啓いてくれました。 >218のご質問は私もまだ気になっている点です。相乗りでよろしくお願いします。 |
220:
ゼネコンボーイ
[2005-11-23 18:29:00]
210,214方へ
これは、失礼しました。本気で言っているようですね。 また、サイトの用語集にも掲載されているとは驚きできした。 長年、騒音系の論文をみていますが、この二重壁工法でのトラブルの報告は なかったように思います。 空気層が空気層がというが、例えば9.5mm張りのLGS下地の二重天井は、 900mm間隔で、スラブにボルト固定されながら、63Hz帯域以外では、 数〜5dB程度の減衰効果をもっており、どすんとした衝撃以外は、 むしろ二重天井は遮音上好ましいのです。 どこからこの一見なるほどと錯覚させる二重壁否定コメントが出てきたのでしょうか? 誰か、碓井さんに客観的資料の文献提示を要求してみては。 僕も勉強のため、碓井さん共著の「マンションはこうして選びなさい」ダイヤモンド社2004.5 を持っていますが、超高層マンションをS造が多いとコメントするなど、でたらめな部分も散見されますね。 この手の本では、ゼンコンか大手設計事務所の熟知した人間が記述しないと、 大きく間違った記載が一人歩きするようで怖いですね。 (その意味で、元長谷工副社長が共著の本で言っていることは頷けることが多い) |
221:
214
[2005-11-23 18:46:00]
早速のご回答、ありがとうございます。
私が常々マンション本などの記述で疑問を抱いていたのは、 「同じ二重構造なのに、なぜに『二重床・二重天井=遮音性に配慮』で『二重壁は遮音性に問題あり』なのだろう?」 ということでした。 他のスレでも何回か問うたことがあるのですが、「壁と床を混同するな」という回答しか得られなかったもので・・・ 少しすっきりしました。 |
222:
匿名さん
[2005-11-23 19:05:00]
210&218です。
ゼネコンボーイさん、ありがとうございます。 私も素人なのでよくはわからないのですが、 二重床・二重天井の場合と同程度に、戸境壁の場合もコンクリートからの距離が 十分確保できればよいのでしょうが、部屋の内寸を確保しようとすると あるいは、施工上のミスなどでPBとコンクリの間隔が小さくなり、太鼓現象が 可聴範囲に入ってくるのかなーと漠と考えていました。 いずれにしましても、 ゼネコンボーイさんのような本来の専門家が本を書いて頂けたらと思います。 碓井さんは、多くの雑誌や本で持論を展開していますので、普通の人は それを信じてしまっていると思われます。 |
223:
ゼネコンボーイ
[2005-11-23 21:23:00]
210で紹介された碓井さんのコメントについて:
>このコンクリート壁に直にビニールクロスを貼っていないマンションを結構見かけます。 >そのケースはコンクリート壁の表面の仕上がり精度が悪いので >コンクリート壁面から6〜7センチ離れた所にプラスターボードを >貼って平らに仕上げそのボードにビニールクロスを貼っているマンションです。 まず、220で言及した著作でも同じことを記載していますね。 また経歴として、有名設計事務所を遍歴されているのですが、 この「コンクリート表面の仕上げが悪いので・・・」の記載とか、 著作での、「表面仕上げに自信のないゼネコンは・・・」とか、 勝手に決めつけている感じです。 普通に塗装コンパネを使用すれば、モルタルで補修できないような壁はまず存在しない。 つまり、99.9%のRC壁は、補修直張りの方が、二重壁よりはるかにコストダウンであるのは 間違いない。 それに、設計事務所が承認する平面詳細図があり、この壁は表面状態がよくないと言って、 ゼネコン側が勝手に二重壁に変更できるものでもない。 また、直張りの自信がないから二重壁にしてくれというゼネコンは、そもそもあり得ない。 碓井さんにそのゼネコンを紹介してもらいたいものだが、 そのようなゼネコンがいたとすると、RC造の外壁部分も通常の吹き付けタイルや 45二丁のタイル張り仕上げができないという論理になる。 碓井さんの経験した貴重な部分も多々あるのでしょうが、 このような一般消費者に影響を与える立場にいる方々は、 自分が何か勘違いしていないか、その方面の専門家に確認する 謙虚な姿勢が必要であり、建築学会の委員会方式のように、 複数の委員(識者)で相互にチェックしてまとめるものが望ましい姿であろう。 |
224:
ゼネコンボーイ
[2005-11-23 22:13:00]
碓井さんの見解を補正するシリーズ その1:
まず、21 ] スラブ厚さ20センチでも小梁は必要。におけるコメントから。 https://www.sumai-surfin.com/member/wmbbs/wmbbs.php?p=1&b=50&o... >よく,小梁が無いと天井が平らになってリフォームし易いから良いと言っていますが私に言わせれば, >工事費の削減の為としか思えません。 ゼネコンマン:一般にボイドスラブ仕様の方が工事費アップになります。設計事務所出身の方は、 やはり現場コストに弱いようです。 >理由はマンションの住戸の天井には最低でも2本のダクトが通っています。 >よほど階高が高く天井裏の隙間の高さが高くないかぎり,これを梁型の様に囲って納めます。 >ですのでほとんどの住戸の天井には例え小梁がなくても梁型は発生するので天井は平らにはなりません。 ゼネコンマン:前にも記載しましたが、戸境壁に沿わせるので、余り気にならない。 小梁がないので、ダクト方向が廊下側、バルコニー側どちらでもよく、自由度が高い。 二本の小梁内に厨房が来ると、ダクトもその下を折れ曲がって通すようになり、大きな無駄。 >スラブの厚さが23センチでも梁間面積は40m2弱でLH-50をキープですから >住戸専有面積70〜80m2でも小梁は最低でも1本必要です。それであれば快適に暮らせます。 ゼネコンボーイ:これは今は先端の研究者間で、必ずしも正しくないと評価されている建築学会の 遮音設計の本における表をそのまま鵜呑みにしている。 >あと最近流行りのボイドスラブと言うスラブがあります。このスラブは通常厚さは27センチ位です。 >スラブの中にボイド(穴)が空いていて理論上は軽量化して克つ強度を上げ版振動をほとんど起さないと >言っている代物です。 >(途中省略) >前に構造設計者の勧めであるマンションでボイドスラブを採用しました。 >住戸専有面積が75m2程度でしたので小梁を入れずに設計し,失敗致しました。 >夜間静かな場所でしたので上階住戸の重量衝撃音が良く聞えクレームを言う人が沢山出ました。 ゼネコンマン:これはたぶん栗本工業所の鋼管スラブのことを指しているが、例えば二重床の選定が よくなかったとか他の理由もあったかも知れない。 ボイドスラブの1工法採用のしかもたった1回の使用例で、数あるボイドスラブ工法全体を否定するもの 無謀な議論。もしそうであるならば、西日本(特に中国や九州の諸都市)で、分譲マンションの ほぼ100%に小梁なしのためのボイドスラブが採用されている現状をどのように説明するのか。 自分の狭い体験で、一般消費者を啓蒙することは、障害の方が多いかも知れない。 |
225:
匿名さん
[2005-11-23 22:23:00]
210&218&222です。
ゼネコンボーイさん、コメントありがとうございます。 > このような一般消費者に影響を与える立場にいる方々は、 > 自分が何か勘違いしていないか、その方面の専門家に確認する > 謙虚な姿勢が必要であり、建築学会の委員会方式のように、 > 複数の委員(識者)で相互にチェックしてまとめるものが望ましい姿であろう。 本当にそう思います。そうあってもらいたいです。 情報収集のために、マンション関連の本や雑誌をある程度まとまって 読破しましたが、だいたい元ネタは碓井さんなのです。 碓井さんサイドの主張しか一般消費者は知りません。 ちなみに、 直床・二重壁の件で碓井さんがターゲットとしているのは長谷工であることは 明らかだと思います。 私は、長谷工の擁護/反対どちらでもありませんが、 ゼネコンボーイさんのような専門家の方々のロジカルな見解のやりとりを 知りたいし、物件選定の判断基準にしたいと思います。 |
226:
匿名さん
[2005-11-24 01:48:00]
ゼネコンボーイさん
いろいろ専門家の目からのご指摘、大変参考になります。 私もマンション関連のサイトで2重壁を全否定する記事が多い中、 具体例と経験に基づいての考察は、今まであまり見たことがありません。 私もこの長谷工の2重壁の物件が立地として気に入っているのですが このようなネガティブコメントがあたかも絶対基準のように語られており マンション選択の基準が、ゆがめられてきました。 圧倒的に専門知識の少ない一般消費者へ客観的な情報をこれからも 語っていってください。 ところで長谷工はなぜ2重壁を採用し続けるのでしょうか。 この点がいまいちすっきりしません。ご教授いただけませんか。 |
227:
ゼネコンボーイ
[2005-11-24 21:42:00]
長谷工が二重壁を常用しているとは知りませんでした。
なぜなのかは、不明ですが、コスト差を無視しても、 標準仕様にするメリットを感じているからでしょう。 まず、専有面積は壁心で計算するので、特に販売床面積に影響しない。 戸境壁は耐震壁なので、コンセント関係の打ち込み配管から解放され、欠損をなくせる。 また、戸境側の壁に自由にコンセントやTV線を設定でき、設計自由度が高まる。 コンクリートの乾燥収縮等によるひび割れが生じると、クロスも見苦しくなるが、 そのようなクレームの発生を回避できる。 東芝キアリアと共同開発したマンション用全館空調システムの熱負荷が少なくなる。 断熱補強部分の段差を回避できる。(専用の断熱ボードを打ち込んでも、他の部分は コンクリートの厚さをふかす必要がある。そのコンクリート増分を内壁費用に充てる。 まかなえる量ではありませんが) 直接、長谷工の広報にご確認されたらいかがでしょうか?(僕も知りたいので) |
228:
ゼネコンボーイ
[2005-11-24 21:59:00]
碓井さんの変節?
ここにある長谷工の「東京テラス」のスレッドでも、二重壁のことが議論されていますね。 グラスウールを挟むべきだとかありますが、戸境のRC壁が180mm以上あれば、 もうそれで基本性能は十分であり、木軸やLGSのボード壁は悪さをしません。 ここまで、一般消費者の判断に介入してきた、碓井さんの責任は重大ですね。 下記のページでは、碓井さんの直接の記載ではない掲載方法ですが、 碓井さんも同意の内容なのでしょう。 http://www.jj-navi.com/edit/tyosatai/blk2/vol13/ >マンションの戸境壁はコンクリート厚18cm以上が理想的。 >遮音性では直張り壁が勝り、二重壁工法は中空なため音が響きやすいといわれていますが、 >二重壁の工法によっては直張り壁と同等の遮音性能が得られます。 >また、最近では特殊吸音材・防音材を用いて高い遮音性能を実現した、 >高遮音壁も開発されています。製品によっては、リフォームでの後付けや、 >コンセント、スイッチボックスの取付けなども可能。 今更これまでの見解を撤回できないので、苦しい表現になっていますね。 「工法によっては、」と記載しているので、どのような工法なのか示していただきたいですね。 強調しますが、RC壁の厚さが十分であれば、GL工法にしない上下に間柱を設置する二重壁は同等です。 後半はタワーマンションに使用する乾式遮音壁の話題になっているので、 RC戸境壁の議論とごっちゃになっていて読者の混乱を招きやすいですね。 (これも、二重壁議論を別の話題にすり替えているような印象を受ける) |
229:
ゼネコンボーイ
[2005-11-24 22:39:00]
訂正:
228の後半のコメントですが、どうも長谷工HPの高級遮音壁のことを指しているようで、 ゼネコンボーイの勘違いでした。 http://www.haseko.co.jp/tech/haseko_tec01_c.html (ということは、碓井さんと長谷工は和解に向かっているのでしょうか) 同じ場所に、ブリヂストンと共同開発した、制振シート付きの二重床工法も掲載されている。 http://www.haseko.co.jp/tech/haseko_tec01_b.html ここで、品確法最高等級5としているが、これは間違いで、スラブ素面の性能が最高等級5でないと、 名乗れない。一般に居室の周辺固定状態がまちまちになるので、常に最高等級5となる スラブもまた存在しない。 どちらの工法も、億ション用であり、高コストなので、通常のマンションでは使用していないと 思われます。 |
230:
214
[2005-11-24 23:51:00]
ゼネコンボーイさんの登場で超がつく良スレになりましたね。
結局遮音性に関して、GL工法以外の工法は、コンクリの厚み/施工精度という要素の前には誤差レベルでしかないんですね。 私の友人の知人の建築士は、 「長谷工がコスト高な二重壁にこだわるのは不思議だが、多分コンクリのひびへのクレームを回避するのが狙いだろう。 GL工法でなければ音はまず問題はない、が、下枠の間隔が広い(本数が少ない)と太鼓現象が起きることがある。 むしろ購入者側のデメリットは、謳い文句(壁芯)と実際の広さ(内法)の差が大きくなることだ。」 と言っているそうです。 |
231:
匿名さん
[2005-11-25 06:12:00]
確かにこのようなネット上では類をみない良いスレですね。やはり碓井さんのコメントは
断定的で理由の部分が弱いため、読み手、特に知識のない人にはそれが絶対的な印象を 与えるのでしょうね。もう少し周りの意見を取り入れ客観的に語ることが、評論家には 必要なのでしょう。 二重壁、直床の問題も長谷工が積極的に説明してこなかったことが、風評を悪くする 原因でしょう。おそらく同じ土地に多くの戸数のマンションを作ることが、目的のため あまりこのことにデベもゼネコンも触れたくないため、消費者がミスリードする原因と なっているのでしょう。 このような具体例、専門家の見解に基づくスレはつくづく重要だと感じます。 |
これは、分譲ではまずしないことでしょう。
スラブ構造体は共用部分ですが、その下面はすでに下室の人の専用空間でしょうから。
まして、メンテがあるときに、いちいち下階の住民を煩わせるなんてことしないでしょう。
>180の方の際根太の話
二重床工法には大きく、「2×6工法」という、
2×6サイズのボードのジョイントに足を付けるタイプと、
個々のボードが自立するように足を付ける「テーブル工法」があります。
前者には際根太が不可欠で、後者は壁周辺での足の数を増やして対応しています。
際根太も、今は床衝撃時の振動を建物の躯体に伝達させないように、
防振タイプのやや柔らかいゴムで支持させるものが登場しており、
大手デベではそれが一般仕様になっています。
また、二重床と壁の境界に設置される幅木もヒレ付きのものが登場し、
重量衝撃音における太鼓現象をそこの空気がヒレ部分から抜けることで緩和しようとするものです。
しかし、商品選択に気を付けないと、このヒレ部分が硬い場合は、空気の流通はなく、
床衝撃音の改善はなかったという報告が、建築学会の2005年度大会発表会で報告されています。
このような防振際根太とか対策されているかどうか、購入前によく質問されるとよいでしょう。