これは下記のGBスレッドを継承するものです。
「ゼネコンボーイさんマンションなんでも質問スレ」
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/4992/
GB自身がこの2つ目のスレッドを立てましたが、これまで以上の頻度でお答えする状況ではありません。以下の条件を継承させていただきます。
・諸般の事情により返事がいつになるか分からないので、急ぎの質問はご遠慮ください。
・返答されていない質問が3つ以上ある場合は、新たな質問はご遠慮ください。
このHPの住宅質問板で例えば、
「子供の走る音について その2」
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/16198/
を拝見すると、本当に悩んでいる方が多いと思いますが、実際のゼネコン側からすると、マンション施工後に構造的に遮音性能が悪いという苦情が来ることは稀です。「隣接して生活すると衝撃音の伝達は防ぎ切れないので、下階を意識して生活しましょう」は、マンション生活上の注意事項として、説明書の筆頭に記載しているからでしょうか。でも、GBはマンション購入者が、上階購入者についてあれこれ悩むことがないように、現状以上に遮音性を高めることが必要だとは常々感じています。
>スラブが、直床やボイドスラブでお悩みの方へ
「今時直床でスラブ20センチ」(GBは163.以降に)
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/3700/
「ボイドスラブと普通のスラブについて」(GBは56.以降に)
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/3322/
>スラブの遮音性を質問される方へ
床衝撃音の予測は非常に難しい分野で、今も統計的に実測結果と合うように調整されている予測式がほとんどであり、しかも精度はいまいちです。GBは一般的な傾向としてのコメントになるので、それが実際の性能を保証するものではありません。
[スレ作成日時]2006-06-17 23:21:00
構造・施工系質問箱〜GBその2
2:
匿名さん
[2006-06-17 23:23:00]
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3:
ゼネコンボーイ
[2006-06-17 23:24:00]
>>02.の方へ
間口6.4mで、ボイドスラブ厚さ250mmは標準的ですが、戸境壁の上部に梁型がないことは、重量衝撃音上やや不利になります。妻側住戸プランに許される「奥行き方向2スパンプラン」ですが、北側スパンの2つの洋室は、床衝撃音が悪くなる傾向にあります。(子供部屋は、洋室3にする方が無難かもしれません) というのは北側洋室は、床衝撃音の振動エネルギーが水平方向に拡散するプランでない分、そのエネルギーの大半が下階に流れ、しかも部屋の体積に比較して、外壁内壁のGL工法による仕上げ面積が多いからです。 といっても、このタイプのマンションは少なくないので、気を付けて生活される限り、特に問題もないとも思いますが、上階がある場合には、その上階の方が北側洋間をどのように使用するかに注意が必要と思われます。 二重床は防振際根太を確認ください。二重天井は、確かに重量衝撃音を若干悪化させますが、軽量衝撃音や空気伝搬音の遮蔽性能の面からは、分譲マンションでは必須要素です。 >大梁の幅や耐力壁の厚み、階高によっても上下階の遮音性は異なるか否か? 同じマンションでの小さな違いでは、大差ありません。 小さな違いですが、大梁の幅が大きいほど、階高が高いほど、天井高が高いほど、遮音性はよくなります。耐力壁の厚さに関しての実際のデータはないようですが、厚いほど、スラブの拘束性の高くなるので、わずかによくなると推測されます。 |
4:
匿名さん
[2006-06-18 00:48:00]
ゼネコンボーイ様
防振際根太確認してみます。 02です。丁寧な解説によるご回答、本当にありがとうございます。 不動産購入は、人生の一大イベントなので、非常に助かります。 |
5:
匿名さん
[2006-06-19 23:32:00]
02,04です。
防振際根太確認してみました。 使ってないそうです。 ないと、遮音性に影響するものなのでしょうか? モデルルームで見た床の模型は、床暖も含め、ボードが4重になっており、 それぞれ1cmくらい厚みがありました。 床の厚みとしては、標準レベルでしょうか? |
6:
ゼネコンボーイ
[2006-06-19 23:55:00]
>>05. 02さんへ
ご質問を受けて、今までの説明不足を悟りました。 二重床工法には、2×6工法とテーブル工法があり、前者は2尺×6尺のパーティクルボードを規準サイズにして、ボード間に支柱を設置して構成します。通常そのボード上部に直ちに、フローリングを張ります。後者は、個々のパーティクルボードの中に複数の支柱を設置します。フローリングを張る前に、必ず12mmのコンパネで捨て張りを行い、このタイプでは壁際の支柱本数を増やすことで、壁際の沈みに対抗します。 よって、防振際根太採用か、テーブル方式の二重床というのが正しい説明でした。といっても、テーブル方式はブリヂストンとフクビしか扱っておらず、少数派です。 2×6方式の際根太が在来固定工法であると、軽量衝撃音で1ランク(5dB)程度の差が生じます。(物を落とす音や、椅子の引きずる音がよく響きます。当然、その分カーペット類等で、 十分に注意して生活すればよいわけですが、・・・) ボードが4重というのは、パーティクルボード20mm、合板捨て張り6〜12mm、温水系床暖パネル12mm、フローリング12〜13mmの構成でしょうね。通常、このような構成になっています。 |
7:
匿名さん
[2006-06-20 00:34:00]
まさかこんなに早く回答いただけるとは!?
際根太がないと聞いて少し不安でしたが、ありがとうございます。 |
8:
はじめまして
[2006-06-21 15:40:00]
最近マンションの購入を検討し始めこの掲示板も拝見しているのですが、マンションの性能は色々な条件が錯綜して決まるようで自分では判断がむずかしく、ゼネコンボーイ様に直接教えを請いたく思いました。以下についてご教授いただければ幸いです。よろしくお願いします。
1、地震と騒音に対してどうか 2、2月に入居を開始した物件のモデルルームであることについて 3、業者について信用に足るか(丸紅はともかく、淺沼組は他のスレでひどく叩かれていたので…) 現在購入を考えているのは以下の物件のBタイプです。 http://www.gs-tagajo.com/index.html ※内断熱・ダブル配筋・戸境壁180mm以上の直貼だそうです。 ※2420万→2270万に値下げされています。 |
9:
うにっ
[2006-06-21 17:28:00]
ゼネコンボーイ様
はじめまして、実はこちらの物件の購入を検討しているのですが、 アーバンさんというデベ、関東ではかなりマイナーです。実は、はじめて知りました。 (東雲でタワーもやっているようですが・・・) まじめなデベなんでしょうか?関東では、評価対象の物件が少なくいまち心配です。 立地、価格、仕様もそこそこなんといっても、23区内で100%駐車場(100戸分)完備 なのが魅力に思えました。 http://www.urban-style.jp/uv/74/ |
10:
ゼネコンボーイ
[2006-06-24 15:06:00]
>>08さんへ
もうすでに購入を決意されているのかどうか分かりませんが、 一応分かる範囲で、返事します。 >1.2 地震についてどうか? GB:構造図や構造計算書の余裕度をみないとなんともいえないですが、プランをみる限りでは特に問題ないと思われます。(Bプラン右の柱の位置が上下で大胆にずれているのが、やや間取り優先の犠牲になっているようですが、たぶん許容範囲でしょう) >1.2.騒音については? GB:実際に現物があるので、外部騒音に関しては部屋の中でご確認してください。 重量床床衝撃音に関しては、一般に逆梁マンションはやや不利になります。 戸境壁上部に梁型があるのは、評価できます。 また、バルコニーの回されていない角部屋も上下階の騒音で若干不利ですが、Bタイプは中住戸で特に問題ありません。 Bタイプのスパンやスラブ仕様が分かると、もっと評価できるかもしれません。(上が入居済みなので、デベに無理言って、夕方に販売居室を訪問するのもよいかも) >2.モデルルーム GB:3階がモデルルームであったというのは、やや理解に苦しみます。 たぶんモデルルームであった可能性が高いのは、1階Dタイプだけであり、値下げの口実として そのように扱っていると思われます。 >3.業者について GB:建築全体でも、たぶんマンション施工でも業界15位くらいのゼネコンなので、何か不具合があれば、最後までつき合ってくれるはずです。(やがてGBのお里が知れるので、この手の質問は困るのですが) >その他 地方都市においては、このようなワイドスパンのマンションが販売上通例になっていますね。 小高い丘での立地ならば、明るいガラス手摺りのデザインがよかったですね。 モデルルームのページにある「空間の採光と開放感を高める逆梁工法&ハイサッシュを採用」とありますが、これは本当にそう感じるかどうか、直接お確かめください。GBはたぶんどちらも、順梁ガラス手摺りマンションの方が採光も開放感もよいと思いますが、・・・・。 逆梁マンションは、デザイン性とプライバシー確保感を優先する人のためですが、マンション紹介のHPでは、この採光性アップを主張していることが多いですね。逆梁でバルコニーが暗くなるので、サッシュはハイサッシュにしないとダメと言った感じのものでしょう。これと、「二重床による遮音性向上」がマンションHPにおける二大不適切表現でしょう。 GBは特に、逆梁マンションを否定している訳ではなく、通常のマンションより採光性がアップしているという宣伝文句がおかしいと言っているだけです。08さんも直接確認されて、立地や部屋の間取り等気に入れば、それはよい買い物だと思います。 |
11:
ゼネコンボーイ
[2006-06-24 18:21:00]
>>09.の方へ
アーバンコーポレイションさんは、広島から大きくなった会社のようですね。 社長は、確か大京OBです。長年販売戸数最大手のデベである大京さん出身の方々が作った 新興デベは他にもたくさんあるようです。 HPで、IRをしっかり公開しているようですし、その辺で健全性を判断されたら、 特にこだわる必要がないと思いますが。 当物件HPを拝見すると、なるほど値段がそこそこだとすると魅力的でしょうね。 >GBの小言 http://www.urban-style.jp/uv/74/structre/index.htmlについて ・杭は最近登場してきた既製杭工法。でも、しかるべき公的認定をとっているので大丈夫でしょう。 ただし、他のどの工法に比較して、高い支持力と耐震性を持つのかは不明。 ・コンクリート強度が最高で33Nということは、それ以下もある訳でそれで一般評価してはいけない。 ・コンクリートかぶり厚は、壁30mm以上とするのは、普通のこと。耐久性を確保するのであれば、バルコニーのスラブ鉄筋など屋外露出度の高い部分のかぶり確保が一番大事。 ・今は、そのマンションもスパイラルか閉鎖型フープが通常仕様となってきました。 >床スラブ厚は200mm(一部150mm・180mm)以上とし、隣戸や上下階から伝わる日常音をできるだけ>軽減できるように配慮しています。 ・一部は水回りの段差スラブ厚さを指していますが、この部分は昔は150mmで設計していたが、浴室騒音のクレームが多くなるに従い、今は200mm以上とする設計が多くなってきた。 >コンクリートスラブに直接、床材や天井材のボードを張るのではなく、隙間を作って二重に組む二>重床構造を採用しました。スラブと床との間にできる空気層によって、遮音性が高まります。 ・この説明が、ダメですね。今時の直床は専用のフローリング材を使用するので、一般的に二重床の方が遮音性は落ちる。制振シートを使用していたりすれば、自慢してもよい部分かも。 >エレベータ部分の250mm壁厚さ ・これは評価してよい部分かと。しかし、居室側をウレタン吹き付け+GL工法では、厚くした意味がなくなるので、ご注意を。 >設計性能評価取得済み ・ならば、どのような項目でどの等級を取得しているかの公開を。 (性能評価取得→高性能とは限らない) |
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12:
うにっ
[2006-06-24 23:58:00]
GB様
詳しい解説有難うございます。とても参考になりました。 おっしゃる通り、取り立ててよい仕様ではないですが、とても閑静な立地、自分の予算内ということで 契約する方向です。二重床二重天上が希望仕様だったのですが妥協しました。(希望仕様通りだと駅から遠かったり、予算外だったり・・・) アーバン自体は、東証一部上場・・・(しらなかった)・・・決算修正(違法ではない)があってレオパレス21とともに株価にインパクト与えていたらしいですね。 |
13:
はじめまして
[2006-06-25 01:10:00]
ゼネコンボーイ様
色々とご指摘ありがとうございます。本当に参考になります。 確かに順梁のマンションは魅力的なのですが、この地域は物件数が少なく、中古物件も出にくいので選びようがないのです(ToT) 18時半ころでも本が読める状態だったのでまぁ良しかなと。 騒音についてはご助言に従い、夕方5時半から1時間半ほどお目当ての部屋で音チェックしてきました。 結果は足音・話し声は一切聞こえず、和室の襖が縁にぶつかる音&キッチンで重いものを落としたような音が各1回しただけでした。単純に上階の方が静かに歩かれるタイプなのかもしれません。 スラブがどのような構造なのか詳しくは分かりませんが、ピアノ線は入っていないとの事だったので、アンボンドではないようです。もし床衝撃音の評価材料となるようでしたら、ご意見をお聞かせください。 ご参考までに↓ http://www.marubeni-sumai.com/bukken/0117/index.html ちなみに402号室はまぎれもなくモデルルームとして4ヶ月ほど使用されたようです。家具つき販売ですが、一応入居前にクリーニングはしてくれるとのことでした。 他のスレではモデルルーム販売時に壁紙が交換されたりしてるようですが、通常はどの程度ケアをしてくれるものなのでしょうか?ご存知でしたら教えてください。よろしくお願いします。 |
14:
ゼネコンボーイ
[2006-06-25 12:11:00]
>>13. 08さんへ
同じ物件なのに、紹介HPがたくさんあるものですね。 (逆梁の採光性の比較イラストに力が入ってますね。順梁の梁型を居室側に持ってくることは、通常しません。カーテンボックスとかの納まりがよくないので) このHPでも、スラブの仕様は直接に記載されていませんが、先の>>08.で紹介された方の間取り図では、小梁の位置がよく読みとれます。2本の小梁が設定してあり、一つ和室の引き戸の上部に、もう一つは洋室2の下がり部分がそれに対応します。 LD部分の200mm厚さのスラブは、逆梁部分と小梁で囲まれていますが、これが200mmにしてはやや広面積です。特に、ハイサッシュの部分にRC雑壁がなく、全面サッシュ設計なので、この近傍は振動しやすいものとなっています。ここに順梁があれば、その辺は緩和されるので、この辺の状況が、一般に逆梁マンションが不利になる構造的要因です。 先の体験された上階の音は、固体伝搬音で、スラブ厚さ200mmではそのような音は聞こえてくるもので、受容範囲と思ってください。歩行音も普通に歩いている限り問題ありませんが、子供が飛び跳ねを始めるとかなり響きます。 *扉は乱暴に開け閉めしない。 *跳びはねさせない。 *敷居を滑らすタイプの引き戸には専用の滑りシートを貼る。(何も対策していないと、響くことがあります。敷居の下には、通常二重床の防振ゴム支柱のようなものは設定しておらす、在来際根太と同じような状態だからです) 以上、お互い注意しながら、生活されれば、よいマンションだと思います。 (通常販売終了後に、この居室にを新たにモデルルームにしたといいうことですね。4ヶ月程度では、通常は壁紙の張り替えしないでしょう。壁紙はできたら、余り張り替えない方がよいと思います。はがす度に、プラスターボードの下地がわすかですが徐々に痛んで来ているはずなので) |
15:
匿名さん
[2006-06-26 20:23:00]
近隣に建設される事になったマンションなのですが、
市教委が遺跡調査をしたそうです。 初めは14階建だと聞かされていただけですが、 最近になって「遺跡を保護する為1.5mの盛り土を します」って言って来ました。 14階でも高いのにその上に盛り土?また高くなるよ。 これってほんとかしらね、遺跡を保護するならこの マンション建設は出来ないのでは?基礎の杭打ちも 出来ないでしょうに、何か魂胆があるのかな? 何故盛り土するのか理解不能! ゼネコンボーイ様、事例があったら教えてくださいませ。 |
16:
はじめまして
[2006-06-26 20:53:00]
GB様
重ねてのご助言ありがとうございます。全体的には特に問題なく、このレベルの物件だと音は住んでる人次第というところですね。第三者からのご意見ということで信頼でき、とても参考になりました。ありがとうございました。 |
17:
ゼネコンボーイ
[2006-06-27 00:12:00]
>>15.の方へ
類似の事例はありませんが、遺跡で工事がストップする事例はよくあります。 遺跡が出てきたら工事を無償でストップする強い法律があります。 デベは予定通り販売できなくなるし、ゼネコンはデベに言われてタイトな工期をさらに短くするようになるので、運が悪いとあきらめますが。(まあ、当事者でない限り、大切なこととは思いますが) さて、遺跡はよほどのものでないと、その場での保存はしません。 >最近になって「遺跡を保護する為1.5mの盛り土をします」って言って来ました。 は、誰が連絡してきたのですか? たぶん、現場技術者の場合、マンションの高さが変わるのであれば、 「1.5m嵩上げします」と述べることが多いかと思います。 盛り土は、遺跡調査の一時的な対応のような気がしますが・・・。 いずれにしても、販売目的のマンションと遺跡が共存することはないでしょう。 |
18:
匿名さん
[2006-06-27 14:54:00]
>15です。
ご説明ありがとうございました。 次の説明会で、設計者に少し質問をしてみることにします。 高齢者が多いのでごまかし続けられ、その上に「嵩上げ」 されたのでは困りますし、これ以上日照を妨げられる事が 許せません。 また、お尋ねしなければならないかもしれませんが、 どうぞよろしくお願い致します。 |
19:
匿名さん
[2006-07-02 13:16:00]
はじめまして。
立地が気に入ってこちらのマンションを検討しているのですが・・・ http://www.ct-shintoshin.com/equipment/structure.html 床についてお尋ねします。 ここの「中空スラブで直床」というのを他のマンションでは見かけたことがないのですが、遮音等についていかがなものでしょうか? 補足しますと、天井は2重天井で、階高:3010mm、天井高:2600mm、スパン:6200mm、廊下側壁からバルコニー側壁まで:13130mmです。 ちなみに我が家の希望はタイプBで、上階も下階も同じ間取りです。 よろしくお願い致します。 |
20:
ゼネコンボーイ
[2006-07-04 00:01:00]
>>19.さんへ
人気がでそうですね。 バルコニーのプラバシーを確保しながら、扁平梁、ガラス手摺りによる明るさ確保はよいですね。 外壁面の仕様が、GL工法でなくて、独立支柱のふかし壁仕様もよいですね。一部GL工法となっていますが、この独立支柱のふかし壁で妻側の住戸の内壁すべてが設計してあったら、これは素晴らしいことですね。床衝撃音を悪化させる要素が少なくなるので。 さて、スパン6.2mで合成床板厚さ250mmはやや余裕がある寸法になります。他に間口のあるプランがあるのでしょう。しかし、天井高を2.6mも取るのであれば、思い切ってスラブ厚さ300mm+天井高さ2.55mにして欲しかったですね。 直床のボイドスラブorスパンクリート250mmは、一般に防振際根太付きの小梁付き200mmスラブと同等です。(いつも同じ性能になる訳ではなく、統計的にその平均的性能はどっこいどっこいという意味です)特に、今回戸境壁上部の梁型を省略していないので、そのようになると評価してよいでしょう。同じスペースを活用した2つの床工法: >200mm+二重床140mm v.s. 300mmボイドスラブ+直床40mm の比較をすると、後者の完全勝利です。(スパンが7m前後の場合) GBはなぜこの仕様が増えないのか、常々不思議に感じていますが、なかなか人気の二重床仕様を関東物件ではデベもはずせないようです。 この物件は、その要素をあえてはずして、天井高確保優先にいったようで、もともと直床は歩行感が初体験ではややふわふわ感じるだけの話しで、床衝撃音はむしろ直床の方が勝る部分も多いので、デベも敢行したのでしょう。 このような主要駅近立地のマンションは、もう少し階高をとって排水竪管を共用廊下側で下ろすSI仕様にしてほしかったですね。欲を言えば切りがないですが。SIで、水回りの配置も自由にすると、上下階での用途違い状況が発生して、より遮音性の高い床構造が必要になりますが、水回りは特に変更しなくても、竪管だけは外に置くというメリットは、20年後30年後に大きくものを言ってきます。 (この案件も、性能表示を取得しているが、なぜ等級を公開しないのだろう) (扁平梁は、よく使われる手法であり、とても特許になると思えません。このデベさんは、特許申請がお好きなようですね) |
21:
匿名さん
[2006-07-04 01:39:00]
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22:
匿名さん
[2006-07-04 10:49:00]
19です。
早々にお答え頂きましてありがとうございました。色々な観点からのご意見、素人ながらよくわかりました。 このような掲示板でも物件のHPでも様々な意見が飛び交っているので混乱しておりました。その中で、ゼネコンボーイさんが一番真摯にお答えになってらっしゃるとお見受けし、おすがりした次第です。貴重なご意見を是非参考にさせて頂き、購入を検討致したいと思います。本当にありがとうございました。 またお尋ねするかも知れません・・・ |
23:
匿名さん
[2006-07-06 12:30:00]
GB様、
最上階の戸境壁にヒビが入る問題が他スレであがっています。 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/4969/ これはよくあることなのでしょうか?今後大きな問題となる のでしょうか?教えていただければ助かります。 |
24:
ゼネコンボーイ
[2006-07-11 06:19:00]
>>23.の方へ
先のスレッドの11.以降、記載されている方でよろしいのでしょうか。 原因は、当スレッドの15.さん記載の通りで、よくある失敗です。 ゼネコン側が、屋上断熱工法を外断熱に切り替えて、大がかりな手直し工事をしているようなので、ひとまず安心ですね。これで、屋上躯体部分の温度変化が緩和されたので、最上階戸境壁のひび割れの進行もほぼ解消されるでしょう。ましてや、その下の階への影響は全くありません。 ゼネコン側が、最上階の戸境壁を両側に10mmずつふかしているのは、再びひび割れないように、ひび割れ対策の補強シートでも貼ったのでしょうか?同じクレームは受けないという強い姿勢を感じます。一度ひび割れが生じると、その部分が弱くなりますから。例えば、エポキシ樹脂の注入などがよく行われますが、弾性係数はコンクリートの約1/10なので、まだ竣工間もないマンションで温度による伸縮でひび割れた場合。今後のコンクリート自体の乾燥収縮で、弱い部分にしわ寄せが来ると想定した場合、簡単なひび割れ補修の上に再びクロス直貼りとするのは、耐えれないと判断したのでしょう。 一般に、乾燥収縮だけが原因の場合は、戸境壁のように周辺の拘束状態が均等になっていると、だいたい垂直方向にひび割れを生じます。しかも、クロスを貼ると乾燥収縮も抑制されるので、乾燥収縮が原因のひび割れは、生じるとしたら、だいたいがクロス張りの前に生じることが多いようです。当然そのような場合には、ゼネコン側はしかるべき補修をした後に、クロス貼りを行います。 また、屋上がどのような断熱方式であれ、外壁を含めて最上階の壁には斜め方向にひび割れ対策筋を追加します。マンションの屋上は非歩行とすることが多く、外断熱が多いのですが、ルーフバルコニー付きの場合は、専用使用を考えるので、防水層の上に保護コンクリートの打設を行います。 この場合も、ルーバルスラブの防水層の上に断熱層を設置するのが、より丁寧な施工になりますが、施工上工期がタイトな場合などに、スラブ下に断熱材を打ち込みことが多くなります。ルーフバルコニーは、全日日射を受けるケースは少ないので、温度変化も屋上ほどのことはありませんが、この断熱材先行打ちをする場合は、ルーバル下の各外壁、戸境壁に通常以上にしっかりと温度伸縮に対抗する補強筋を入れることが肝要になります。 |
25:
匿名さん
[2006-07-11 12:25:00]
GB様、23です。お忙しい中ご回答ありがとうございました。
実は私は先のスレッドにて相談した本人ではないのですが、同様の問題が 私のマンションでも発生しており先のスレッドを引用させていただきGB様 に相談した次第です。本件よくある失敗ということで理解いたしました。 また、当方マンションも斜めに入ったひびにエポキシ樹脂注入で対処する と施工会社から聞いておりますが、通常の対処方法なのですね。安心しました。 どうもありがとうございました。 |
26:
匿名さん
[2006-07-19 15:27:00]
ゼネコンボーイさま。他スレでもありましたが、某マンション指南をなさっている方の中に、最低これだけはチェックしなさい!みたいなコーナーで、「外階段に鉄骨階段は避けるべき」がありました。私も某マンション契約した後に気づいたのも情けないのですが、見てから気になって目に付くマンションを見ていますが、結構鉄骨階段のマンションはあるものです。この指摘は単に将来、鉄骨部の錆補修にコストがかかるからとかそういう問題だけなのでしょうか?それとも他にデメリットはありますか?
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27:
匿名さん
[2006-07-19 16:08:00]
ゼネコンボーイさま、はじめまして。
このたび、タワーマンションの購入を考えています。 そこで戸境壁について教えていただければ、と思うのですが そこの構造は、中空になっているようで、パンフレットには 1、中央にグラスウール保温板(24K、25ミリ厚) 2、それを抑える形で(グラスウール方向へところどころ出っ張りがある)SLPエース8ミリ厚 3、一番外側にエフジーボード5ミリ厚 となっています(イラストで説明されています)。 タワーマンションの場合、軽量化のため普通のマンションよりも戸境壁の防音性能が落ちるとは聞いていますが、上記のような仕様なら、タワマンとしては標準的と考えて宜しいのでしょうか? また、戸境壁にテレビを置いたとした場合(もちろん壁から少しは離しますが)、隣の家に迷惑がかかるほどの音漏れがする可能性はありますでしょうか? 変な質問ですが、よろしくお願いします<(__)> |
28:
ゼネコンボーイ
[2006-07-20 22:54:00]
>>26.の方へ
補修が面倒といえば、そうですが。それを言い始めると、外装はPCa板の工場でコンクリート打設時にタイルを打ち込んだもの以外は、10年置きのメンテが必要で面倒だということになる。 (まあ、鉄部の補修は、より頻繁にはなりますが) ・吹き付けタイル・・・・まあ15年に1回は吹き直しが必要。 ・現場貼りの45二丁掛けタイル・・・・10年置きに剥離検査をした方がよい。 (タイルの場合、施工コンディションがよいと、何もしなくても半永久に保つケースもある) 在来工法でもPCa板で構築しても、ジョイント部分のシール目地は10年を待たずに劣化することが多い。シールが切れてもとりあえず漏水しない納まりが肝要。→妻側もバルコニーが連続しているマンションが理想的です。 さて、本題に戻りますと、鉄骨階段はその昇降音が問題になるかと。日頃使用する住民がいなければ、問題なしですが、頻繁に利用する人がいる場合に、そのそばの住戸ではややうるさく感じることがあることでしょう。一般に片廊下型マンションでは、廊下側に付くので、その階段に近い北側の洋間に居る際に、やや昇降音を感じるケースがあるでしょう。 また、一般の妻側住戸やタワーマンションのコの字プランで、そのスリット部分に階段を設置するケースがよくありますが、その際は鉄骨階段に隣接した住戸では注意が必要です。階段側の外壁にウレタン吹き付けのGL工法で内壁を作ると、階段の昇降音がよく響く住戸になります。 この場合、独立支柱によるふかし壁仕様とする必要があります。梁型も同じように安易にGL工法で化粧しないで、LGS下地で梁型を作ります。これも未だに犯しやすいミスなので、心当たりのある購入者は、その部分の施工方法を事前によく確認してください。 |
29:
26です。
[2006-07-22 09:45:00]
ご丁寧な回答、ありがとうございました!鉄骨階段は音がポイントなのですね。一応、マンションパンフレットの外部仕上げ表には、「外部直通階段:鉄骨階段 床・PCコンクリート板またはコンクリート金コテ押え 手摺・スチール製」とあります。床部にコンクリート仕様ということは、いわゆるカンカンカン!ってイメージの音は発生しないのかなぁ?と思っておりますが、いかがなものでしょう?
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30:
ゼネコンボーイ
[2006-07-25 00:32:00]
わ〜。
しばらくみない内に、なんとリフォームされている。 GBのこれまでの書き込みが読みずらいのなんのって。・・・ 気を取り直して、 >>29. 26さん 通常、鉄骨階段は床の踏み面部分は、コンクリート又はモルタルを打設します。 PCコンクリート板だと少しはよいかも知れませんが、やはり通常のRC階段に比較すると、 響きやすい階段になります。 |
31:
ゼネコンボーイ
[2006-07-25 01:24:00]
>>27.の方へ 大変遅くなりました。
この(株)エーアンドエーマテリアルの押出成形セメント板の仕様と、 吉野石膏などの石膏ボードの多重貼り工法による乾式壁がタワーマンションの壁工法を 二分しています。どちらも性能は同じようなもので、ゼネコン側も競争させて安い方を使用します。 さて、http://www.aa-material.co.jp/index3_1.html のSLPエース耐火120の部分に、カタログがリンクされていますが、ここに掲載れている RC150壁との比較は、やや極端な事例を持ってきているようで、RC戸境壁の場合には、 四方が柱梁で強固に保持されているので、空気音の振動が来ても、125Hz近辺の低音域は 比較的得意の部類に入り、一方で、乾式壁はボード端部の固定が甘い分、どんどんと言った 感じの低音がやや弱いと言えます。(衝撃力が大きいと振動しやすい) 空気音は、音圧が面で作用するもので、衝撃音は点で作用するものといった違いがありますが、 まあどちらも性能上はだいたい似たようなものです。 その意味で、子供がプロレスごっこをして、壁にぶつかると、乾式の方が音が大きいでしょう。 夫婦げんかして、皿が投げられた場合、これはRC壁の方がうるさいことがあるかも知れません。 いずれにせよ、TLD57の製品であれば、乾式であれ、特に空気伝搬音では問題ありません。 (TLD60の方がよりよいですが、この57の製品は幅広く標準仕様で採用されています) |
32:
匿名さん
[2006-07-25 12:16:00]
27です。
ゼネコンボーイさま、分かりやすい説明、ありがとうございました。 タワーマンションの仕様としては標準的とのことで、ひと安心しました。 念のため、テレビを置く予定に後ろになる戸境壁にはエコカラット等を施して 多少なりとも、厚みを持たせようかとも考えています(気休めかも知れませんが)。 どうもありがとうございました。 |
33:
匿名さん
[2006-07-26 12:40:00]
ゼネコンボーイ様、現在マンション契約しようか迷っています。
私は音に対して敏感なほうとおもいますが、以下マンションの遮音性は生活するのに十分でしょうか。 ボイドスラブ厚 275mm、二重床(際根太:在来工法)LL45 、二重天井なし 、営業の説明では、 遮音性は LH50、LL45の仕様となるとのことでした。なお、上階には、夫婦と3歳の子供が入居予定です。どうぞよろしくお願い致します。 |
34:
寒がり(関西在住)
[2006-07-26 22:07:00]
ゼネコンボーイ様
今回、1階が駐車場(3段機械式)になっている真上の2階住戸を契約しました。 ひとつ心配なのが、床からの冷気です。外壁については、ウレタンフォーム30mmの断熱材との 記述があるのですが、2階床または1階天井の断熱については説明書きはありません。 後日問合せてみようかとも思うのですが、その場合の聞いておくポイントとかあるでしょうか? ちなみに床は全室フローリングで遮音等級LL-55、コンンクリートスラブ厚さは250mm (一部200mmとの記述あり)です。1階駐車場の天井は化粧ボード仕上げとなっています。 普通、その辺りの断熱はきちんとやってるもので、心配しすぎかもしれないのですが、 どうぞよろしくお願い致します。 |
35:
ゼネコンボーイ
[2006-07-27 00:49:00]
>>32. 27.の方へ
質問にすべて答えていなかったようで、・・・。 今のマンションで、隣のテレビの音が聞こえることはまずありません。 そのようなケースはお互いにバルコニー側のサッシュを開けていたときとかですね。 よって、テレビの音にそれほど神経質になる必要はありません。 テレビも、ピアノもスピーカーの振動、弦の振動による空気伝搬音と、 その振動を支えている筐体から、床に伝搬して広がる固体伝搬音のミックスしたものとなります。 よって、それぞれ、音の伝搬を防止する緩衝部分を床との間に設置すると、 隣戸への伝搬や階下への伝搬は、より軽減されたものとなることは確かです。 今流行の平面パネル型のTVを導入される方も、スピーカーのある部分の下は、 ゴム系の防振マットを敷設すると、よりよいかも知れません。 しかし、もには限度があるので、 余りボリュームを上げないことが、一番のエチケットだと思います。 |
36:
ゼネコンボーイ
[2006-07-27 01:08:00]
>>33.の方へ
音が気になるようでしたら、たぶんアウトかと思われます。 まず、前にもの述べましたが、二重床のカタログ値が、LH50、LL45の仕様であると 思われますが、これは現場ではまず再現できません。 というのが、未だにメーカーは際根太のない状態での試験を繰り返しており、 それを公的機関が、現場における推定値ということで、成績証明書を出している現状が あるからです。いいかげん、際根太のある状態での試験に切り替えればよいのですが、 昔から、そのような試験をしていないので、今急激に切り替えると、普及価格で、 LH50、LL45の商品が出せなくなるという現実があり、また自分一社だけが、現実の レベルをパンフやHPに記載すると、他のメーカーの商品に負けてしまうというジレンマも あるようです。 しかも今回の場合、直天・在来際根太ですので、LH55、LL55ぐらいが実際のところだと 推測されます。 デベも設計事務所も、二重床メーカーのカタログ値が達成できると思っている人が まだたくさんいるのが現実で、この状況が、マンションにおける床衝撃音性能の向上を 阻害しているとも言えます。 GBの思う今の二重床の最低基準は、 通常スラブ200mm以上、ボイドスラブ250mm以上+防振際根太付き+二重天井ですが、 直天+275mmボイドスラブ+在来際根太はやや劣っていると感じます。 (この最低基準でも、上の人がそれなりの注意をしないと、響くことに変わりはありません) |
37:
ゼネコンボーイ
[2006-07-27 01:17:00]
>>34.の方へ
この部分は通常地域で、25mmの押出成形ポリスチレン(スタイロフォームなど) を断熱材として打ち込むのが通例であり、それを省略する事例を未だに見たことがありません。 下に機械式駐車上がある場合は、下階への床衝撃音を気にしなくてよいメリットがある反面、 駐車機械作動時の振動や音が伝搬する危険性もはらんでいるので、防振ゴム等で、 制振対策されていることを確認しましょう。 高級な仕様では、この部分を二重スラブとして、遮音性を高めることもあります。 |
38:
寒がり(関西在住)
[2006-07-27 23:46:00]
ゼネコンボーイ様
34です。 省略する事例を未だに見たことがないとのこと、少し安心しました。 確かに、駐車場の振動と音対策の方が気をつけないといけないですね。 合わせて確認します。 ありがとうございました。 |
39:
32=27
[2006-07-27 23:57:00]
ゼネコンボーイさま
重ね重ねの回答、本当にありがとうございました。 今更ですが^^;、TVの隣室への音漏れ、私が心配だった理由は ・隣りの部屋が、隣家の寝室になる可能性が高いこと。 ・私が帰宅してTVを見る場合、時間帯が23時から午前1時ごろになること。 という背景があり、気になっておりました。 音量はもちろん気をつけるつもりでしたが、アドバイスにもありますように 防振マット等も使うようにして気をつけていきたいと思います。 どうもありがとうございました。 |
40:
匿名さん
[2006-07-29 09:35:00]
ゼネコンボーイ様
33です。回答ありがとうございました。遮音性はやや不足ということせすが、間取り、立地等気に入って いるのでどうしようか迷っています。音は、騒音源が上階の真下の部屋でなければ、それ程気にならなく なるものなのでしょうか? |
41:
バイオ
[2006-07-29 10:34:00]
ゼネコンボーイ様
先日マンションを購入しマンション建設中なんですけど 雨の中(小雨)降っている中、現場の方が作業していました。 私が心配なのが、雨(小雨)が降っているときにコンクリートを流す作業を 行うことでコンクリートに悪影響があるかどうかです。 強度的に弱くなるとか心配です。 知識がなくてすみません。 よろしくお願いいたします。 |
42:
ゼネコンボーイ
[2006-07-31 22:06:00]
>>33. 40の方へ
ある程度気に入って相談される方が多いので、できるだけ否定したくないのですけどね。 上が子供3人とのことですが、上の方が気を付ける方であれば、特に問題ないし、 下で住む人も、マンションだからこんなものかと思えば、そのなに苦痛に感じることでもない 訳です。子供もみんな中学生になれば、部活が始まって家で騒がなくなるでしょう。 二重天井がある場合、子供のどんどんに対してはむしろ悪い作用がややあるのですが、 250Hz帯域以上の成分では、1ランク=5dBの低減効果があるので、 中高音の成分が少なくなる分、心理的に、ぐっと遮音性が高まった感じがする訳です。 どこかのHPに、二重天井内にグラスウールを入れて、上階の騒音に対処した事例が 載っていますが、あれは厳密にJISの重量衝撃音レベルを測定して比較した訳ではなく、 GWを入れると、250Hz以降での数dBの削減があるので、63Hz帯域以降の重量衝撃音は 改善されてなくても、250Hz帯域以降の緩和でも少しは静かになった感じがしたということですね。 (つまり、入居者の感想を掲載して、あたかも重量衝撃の対策工事ができるかのように 宣伝していますが、重量衝撃音レベルそのものは改善していないと思われます) 参考事例が長くなりましたが、高音域の方が心理的にうるさいので、 軽量衝撃音の緩和を含めて、やはり遮音上は二重天井であった方がよいのです。 (将来的な天井照明の付け替えも楽。たぶん、空調の効き具合もよいハズです。) しかし、そのようなもの優先するのが立地などの好みでしょう。 ご質問の斜め下の住戸の場合ですが、直下の部屋より1ランク強〜1.5ランク程度落ちますね。 これは、RC戸境壁上部にRCの梁型があるかないかで、若干ちがってきます。 同様に、同じ住戸内で上階も同じ間取りの場合、騒音源直下の部屋と隣の部屋では、 これまた3dB程度違って聞こえます。小梁付きの場合は、その小梁を超えての伝搬が緩和 される傾向があります。その分、同じ位置での床衝撃音は、小梁内ではその直下に衝撃エネルギー がやや集約され、ボイドなどの無梁床板では床板全体に拡散される傾向を持ちます。 この状況が、一概に小梁付きがよいと言えない状況を作り出している一因ですね。 (→剛性の高い=厚さが十分にとれているボイドであれば、総合性能が勝るケースが多くなる) |
43:
ゼネコンボーイ
[2006-07-31 22:23:00]
|
44:
匿名さん
[2006-08-01 12:43:00]
ゼネンコンボーイ様
33、40です。音に関する詳細なご説明ありがとうございます。とても参考になります。 購入に関しては、遮音性以外の部分も含めて再考したいと思います。 |
45:
バイオ
[2006-08-01 22:22:00]
>>ゼネンコンボーイ様
有難うございました。 大変失礼いたしました過去スレにあったんですね |
46:
多分No.46
[2006-08-02 14:33:00]
ゼネコンボーイ様
購入検討中のマンションについて、営業担当に耐久設計基準強度について 問い合わせたところ、設計基準強度が27N以上なので、耐久設計基準 強度も27N程度という返事が帰ってきたのですが、これは正しいのでしょうか? 設計基準強度と耐久設計基準強度の、具体的な数字の関連性について ご教示くださいませ。 |
47:
ゼネコンボーイ
[2006-08-06 22:09:00]
>>46.の方へ その1
設計基準強度とは、建物の構造設計をして、例えば地震時の外力を受けて場合の 構造体コンクリートの応力度が、コンクリートの許容応力度を超えないように設定する ものです。 圧縮強度の場合は、その応力度が設計基準強度の1/3以下となるように設計しており、 単純に言うと、この強度はコンクリートのピースを圧縮したときの壊れる強度で 確認しています。 耐久設計基準強度とは、1997年版の日本建築学会の標準仕様書JASS5(鉄筋 コンクリート工事)より、取り込まれた概念で、構造上要請されるものだけではなく、 コンクリートの中性化による構造体の劣化に着目して、耐用年数の指標を考慮した ものです。 というのが、コンクリートの水セメント比(生コン中の水/セメントの重量比で、 建築の場合50〜55%前後が多い)を小さくする程、緻密なコンクリートが得られ、 結果として、コンクリートの圧縮強度も、中性化速度の遅延性能も同時に高くなる からです。 だから、耐用年数の観点からも、使用するコンクリートの設計強度を採用して いこうという発想が97年以降、性能設計確立の機運と共に登場してきた訳です。 そのJASS5では、建物の計画共用期間の級を 1.一般(大規模修繕不要予定期間としておよそ30年、供用限界期間としておよそ65年) 2.標準( 〃 65年、 〃 100年) 3.長期(大規模修繕不要予定期間としておよそ100年) の3水準とし、それぞれの使用するコンクリートの耐久設計基準強度を 1.18N/mm2 2.24N/mm2、 3.30N/mm2 としています。 これで、マンション販売のカタログ中に、コンクリート強度が30N以上であることを 謳う事例が多くなりました。(特にタワーマンションでは、構造設計上、大部分の必要 強度が30N以上となるケースが多くなるので、それだったらPRできるように、 すべての構造体コンクリートを30N以上にしようという事例も多いようです) 46.さんの事例の27Nでは、上記の2.に該当するので、「標準」設計となります。 つまり、有意な耐久設計基準強度は、上記の3つの値しかないのが現状ですが、 耐久性能もコンクリート強度で連続的変化するとすれば、耐久強度=27Nと言う のも間違いではないかも知れませんが、余り公的価値はない表現でしょう。 |
48:
ゼネコンボーイ
[2006-08-06 22:11:00]
>>46.の方へ その2
それでは、コンクリート強度を30N以上とすれば、本当に100年間大規模修繕が 不要でしょうか? これには、日本建築学会より発行されている下記の指針案が参考になります。 「鉄筋コンクリート造建築物の耐久設計施工指針(案)・同解説」2004.3 ここで、性能検証型一般設計法と標準仕様選択型設計法が示されています。 前者では、建物の劣化現象ごとに設定された要求性能を全て満たすように、 材料・工法を選択するとあります。この劣化現象には、コンクリートの中性化、 塩害、凍害などがあり、通常の地域では、中性化対策が一番の課題になります。 要求性能としては、建物の設計耐用年数の期間中、構造体及び部材が設計限界状態に 達しないこととなり、中性化の場合は、最外側鉄筋の20%が腐食状態になったときと 定義されています。 後者の標準仕様選択型では、その都度要求性能を検証していく作業も大変なので、 一般地域における設計耐用年数の標準を65年、100年の二通りとして、 それぞれの場合に要求されるコンクリートの材料規定を設定しています。 この100年仕様が細かく仕様規定されていますが、主なものとして、 1.設計かぶり厚さを、屋内仕上げあり以外では、65年仕様よりも10mm大きくする。 2.耐久設計基準強度を30N/mm2以上。(65年仕様では、24N以上) 3.地下以外には、高炉セメントやフライアッシュセメントの使用は不可。(65年はOK) などです。 この2.の部分がちょうど、先述したJASS5の計画供用期間の級と対応させています。 マンションのカタログで、100年仕様を謳っている場合は、現状としてこの2.や3. を守っている場合がほとんどであり、1.の条件を厳守している事例は少ないでしょう。 本当に100年マンションが欲しい人は、この「かぶり厚さ」の規定部分もよく確認 するようにしてください。 |
49:
No.46です
[2006-08-07 17:30:00]
ゼネコンボーイ様
丁寧なご説明、ありがとうございます。 コンクリートの圧縮強度と中性化速度の遅延性能というのは、 同じ指標で表わせるのですね。 うちは100年コンクリートまでは求めていないのですが、 その意味もよくわかりました。 本当に助かります。 |
50:
匿名さん
[2006-08-14 16:47:00]
ゼネコンボーイ様、遮音について教えてください。
現在内覧にて物件チェックを行っておりますが、その中で疑問点がございます。 当方の物件、2重床なのですが遮音(吸音?)用にグラスウールが敷き詰めてる形なのですが 隙間があります。 施工側としては規定で60%以上敷き詰めることになっているから多少隙間があったり また、2重床の脚の部分はどうしても空いてしまうとのことでした。 よくわからないのは、通常の場合、こういったものなのか、それともびっちり敷き詰めるもの なのかということと、敷き詰めない場合(6割程度満遍なくしいた場合)での問題点があるのか どうかということです。 その辺お分かりでしたら教えていただけませんでしょうか? |
間取り:両面バルコニー85㎡4LDK
スラブ種別:中空ボイドスラブ
スラブ厚:25cm
スパン:6.4m
縦の長さ:14m
メインバルコニー側大梁:65cm×75cm(横×縦)
メインバルコニー側大梁から真ん中の大梁まで:9.2m
真ん中大梁:65cm×75cm(横×縦)
真ん中大梁から反対バルコニーの大梁まで:4.8m
反対バルコニーの大梁:不明
戸境コンクリート厚:25cm
階高:3,060mm
天井高:2,500mm
床と天井:2重床、2重天井
工期:24ヶ月
メインバルコニーと真ん中大梁の間にLDKがあります。
真ん中大梁と反対側バルコニーの間は、在来スラブ20cmです。
戸境壁は、体力壁となっており、戸境壁の上には梁はないようです。
こちらのスレを見てるとボイドスラブ、2重天井、2重床は遮音性に
問題が出やすいとの記載も見かけます。
0歳と3歳の子供がいるので、上下階の遮音性が非常に気になります。
スラブ厚は全ての階で同一ですが、
大梁のサイズ、戸境壁の厚み、階高は、階によって異なっていますが、
上記は、申し込み候補のサイズです。
お手間でしたら、大梁の幅や体力壁の厚み、階高によっても上下階の遮音性は異なるか否かの
回答だけでもいただければと思います。検討中マンションはこちらです。
http://www.haseko-hub.co.jp/syuto/sinki/morinodai/bukken.htm
(本質問は、実際には投稿日:2006/06/17(土) 01:14 にされたものです)