これは下記のGBスレッドを継承するものです。
「ゼネコンボーイさんマンションなんでも質問スレ」
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/4992/
GB自身がこの2つ目のスレッドを立てましたが、これまで以上の頻度でお答えする状況ではありません。以下の条件を継承させていただきます。
・諸般の事情により返事がいつになるか分からないので、急ぎの質問はご遠慮ください。
・返答されていない質問が3つ以上ある場合は、新たな質問はご遠慮ください。
このHPの住宅質問板で例えば、
「子供の走る音について その2」
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/16198/
を拝見すると、本当に悩んでいる方が多いと思いますが、実際のゼネコン側からすると、マンション施工後に構造的に遮音性能が悪いという苦情が来ることは稀です。「隣接して生活すると衝撃音の伝達は防ぎ切れないので、下階を意識して生活しましょう」は、マンション生活上の注意事項として、説明書の筆頭に記載しているからでしょうか。でも、GBはマンション購入者が、上階購入者についてあれこれ悩むことがないように、現状以上に遮音性を高めることが必要だとは常々感じています。
>スラブが、直床やボイドスラブでお悩みの方へ
「今時直床でスラブ20センチ」(GBは163.以降に)
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/3700/
「ボイドスラブと普通のスラブについて」(GBは56.以降に)
http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/3322/
>スラブの遮音性を質問される方へ
床衝撃音の予測は非常に難しい分野で、今も統計的に実測結果と合うように調整されている予測式がほとんどであり、しかも精度はいまいちです。GBは一般的な傾向としてのコメントになるので、それが実際の性能を保証するものではありません。
[スレ作成日時]2006-06-17 23:21:00
構造・施工系質問箱〜GBその2
42:
ゼネコンボーイ
[2006-07-31 22:06:00]
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43:
ゼネコンボーイ
[2006-07-31 22:23:00]
|
44:
匿名さん
[2006-08-01 12:43:00]
ゼネンコンボーイ様
33、40です。音に関する詳細なご説明ありがとうございます。とても参考になります。 購入に関しては、遮音性以外の部分も含めて再考したいと思います。 |
45:
バイオ
[2006-08-01 22:22:00]
>>ゼネンコンボーイ様
有難うございました。 大変失礼いたしました過去スレにあったんですね |
46:
多分No.46
[2006-08-02 14:33:00]
ゼネコンボーイ様
購入検討中のマンションについて、営業担当に耐久設計基準強度について 問い合わせたところ、設計基準強度が27N以上なので、耐久設計基準 強度も27N程度という返事が帰ってきたのですが、これは正しいのでしょうか? 設計基準強度と耐久設計基準強度の、具体的な数字の関連性について ご教示くださいませ。 |
47:
ゼネコンボーイ
[2006-08-06 22:09:00]
>>46.の方へ その1
設計基準強度とは、建物の構造設計をして、例えば地震時の外力を受けて場合の 構造体コンクリートの応力度が、コンクリートの許容応力度を超えないように設定する ものです。 圧縮強度の場合は、その応力度が設計基準強度の1/3以下となるように設計しており、 単純に言うと、この強度はコンクリートのピースを圧縮したときの壊れる強度で 確認しています。 耐久設計基準強度とは、1997年版の日本建築学会の標準仕様書JASS5(鉄筋 コンクリート工事)より、取り込まれた概念で、構造上要請されるものだけではなく、 コンクリートの中性化による構造体の劣化に着目して、耐用年数の指標を考慮した ものです。 というのが、コンクリートの水セメント比(生コン中の水/セメントの重量比で、 建築の場合50〜55%前後が多い)を小さくする程、緻密なコンクリートが得られ、 結果として、コンクリートの圧縮強度も、中性化速度の遅延性能も同時に高くなる からです。 だから、耐用年数の観点からも、使用するコンクリートの設計強度を採用して いこうという発想が97年以降、性能設計確立の機運と共に登場してきた訳です。 そのJASS5では、建物の計画共用期間の級を 1.一般(大規模修繕不要予定期間としておよそ30年、供用限界期間としておよそ65年) 2.標準( 〃 65年、 〃 100年) 3.長期(大規模修繕不要予定期間としておよそ100年) の3水準とし、それぞれの使用するコンクリートの耐久設計基準強度を 1.18N/mm2 2.24N/mm2、 3.30N/mm2 としています。 これで、マンション販売のカタログ中に、コンクリート強度が30N以上であることを 謳う事例が多くなりました。(特にタワーマンションでは、構造設計上、大部分の必要 強度が30N以上となるケースが多くなるので、それだったらPRできるように、 すべての構造体コンクリートを30N以上にしようという事例も多いようです) 46.さんの事例の27Nでは、上記の2.に該当するので、「標準」設計となります。 つまり、有意な耐久設計基準強度は、上記の3つの値しかないのが現状ですが、 耐久性能もコンクリート強度で連続的変化するとすれば、耐久強度=27Nと言う のも間違いではないかも知れませんが、余り公的価値はない表現でしょう。 |
48:
ゼネコンボーイ
[2006-08-06 22:11:00]
>>46.の方へ その2
それでは、コンクリート強度を30N以上とすれば、本当に100年間大規模修繕が 不要でしょうか? これには、日本建築学会より発行されている下記の指針案が参考になります。 「鉄筋コンクリート造建築物の耐久設計施工指針(案)・同解説」2004.3 ここで、性能検証型一般設計法と標準仕様選択型設計法が示されています。 前者では、建物の劣化現象ごとに設定された要求性能を全て満たすように、 材料・工法を選択するとあります。この劣化現象には、コンクリートの中性化、 塩害、凍害などがあり、通常の地域では、中性化対策が一番の課題になります。 要求性能としては、建物の設計耐用年数の期間中、構造体及び部材が設計限界状態に 達しないこととなり、中性化の場合は、最外側鉄筋の20%が腐食状態になったときと 定義されています。 後者の標準仕様選択型では、その都度要求性能を検証していく作業も大変なので、 一般地域における設計耐用年数の標準を65年、100年の二通りとして、 それぞれの場合に要求されるコンクリートの材料規定を設定しています。 この100年仕様が細かく仕様規定されていますが、主なものとして、 1.設計かぶり厚さを、屋内仕上げあり以外では、65年仕様よりも10mm大きくする。 2.耐久設計基準強度を30N/mm2以上。(65年仕様では、24N以上) 3.地下以外には、高炉セメントやフライアッシュセメントの使用は不可。(65年はOK) などです。 この2.の部分がちょうど、先述したJASS5の計画供用期間の級と対応させています。 マンションのカタログで、100年仕様を謳っている場合は、現状としてこの2.や3. を守っている場合がほとんどであり、1.の条件を厳守している事例は少ないでしょう。 本当に100年マンションが欲しい人は、この「かぶり厚さ」の規定部分もよく確認 するようにしてください。 |
49:
No.46です
[2006-08-07 17:30:00]
ゼネコンボーイ様
丁寧なご説明、ありがとうございます。 コンクリートの圧縮強度と中性化速度の遅延性能というのは、 同じ指標で表わせるのですね。 うちは100年コンクリートまでは求めていないのですが、 その意味もよくわかりました。 本当に助かります。 |
50:
匿名さん
[2006-08-14 16:47:00]
ゼネコンボーイ様、遮音について教えてください。
現在内覧にて物件チェックを行っておりますが、その中で疑問点がございます。 当方の物件、2重床なのですが遮音(吸音?)用にグラスウールが敷き詰めてる形なのですが 隙間があります。 施工側としては規定で60%以上敷き詰めることになっているから多少隙間があったり また、2重床の脚の部分はどうしても空いてしまうとのことでした。 よくわからないのは、通常の場合、こういったものなのか、それともびっちり敷き詰めるもの なのかということと、敷き詰めない場合(6割程度満遍なくしいた場合)での問題点があるのか どうかということです。 その辺お分かりでしたら教えていただけませんでしょうか? |
51:
匿名さん
[2006-08-17 07:52:00]
ゼネコンボーイ様
免震構造の効果について教えて下さい。 湾岸地域に建つ免震構造のタワーマンションですが、 確実に発生すると言われている東海・東南海・南海地震の 長周期(2〜6秒)・長時間(10分)の揺れを 減衰させる効果は期待できるのでしょうか? 高層階なので心配です。 どうぞ宜しくお願いいたします。 |
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52:
匿名さん
[2006-08-18 10:39:00]
ゼネコンボーイ様
お忙しいところ恐れ入ります。 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/6488/ のNo.07にある書き込みですが、 こちらはゼネコンボーイ様のご回答でしたでしょうか? なんとなく文章の書き方が、ゼネコンボーイ様のものと違うような印象を受けたのと、 サイト内を探しても、回答に対する質問が見当たらなかったので...。 もし違っていたらごめんなさい。 ところで、このマンションについて質問させてください。 http://www.ch-sendai-ttt.com/ (1)南棟と東棟の位置関係について、ちょっと無理があるように思うのですが、 適切なものでしょうか? (2)西松建設の施工なのですが、雨漏りがする、梁が斜めだった(?!)など、 あまりよい評判を聞きません。どう思われますか? (3)基礎構造について、「地下約15m以深、N値50以上の砂岩層を支持地盤としています」 とありますが、実際には砂岩層までの深さは位置によってマチマチだそうです。 大丈夫でしょうか? (4)「隣の住戸との間には、耐火性・遮音性に配慮した、厚さ約136mmの乾式耐火遮音壁を採用。 石膏ボードの間には遮音性能に効果のあるグラスウールを充填しています。」 とあります。 19階建てのマンションで重量に配慮したものと思いますが、 地震や経年劣化などに対する耐久性などは大丈夫なのでしょうか? (5)間仕切壁について 「専有部内の間仕切り壁は厚さ約9.5mmのプラスターボード貼りにしました。」 とありますが、こちらも(4)と同様に、耐久性に不安があります。 また、上階などからのPS騒音にも不安がありますが、いかがでしょうか? (6)耐震構造について。 19階建てで、今時「免震」でも「制震」でもなく、「耐震」設計ということについて、 どう思われますか? (7)ほか、設備・仕様など、問題点らしきものがあれば教えてください。 以上、お忙しい中恐れ入りますが、お手すきの際にでもお返事いただけたら幸いです。 よろしくお願いいたします。 |
53:
匿名さん
[2006-08-20 02:21:00]
ゼネコンボーイ様
はじめまして。もう契約してしまったのですが。湾岸海沿いのマンションです。 塩害対策として聞くと 水セメント比50%以下、仕上げ材仕様(吹きつけとタイルの併用ですが、吹きつけが面積大きいと思われる)、金属部分は特殊な鍍金がしてあるとのこと。 コンクリートはプレキャストになってます。 今吹き付け中でしょうか。色が着いている箇所とコンクリートむき出しの箇所があります。 吹きつけとタイルで塩害対策と言えるのでしょうか?また、両者に塩害への違いがあるのでしょうか? 別の方に聞くと、塩害への効果は基本的に同じで、吹き付けのほうが技術がさほど難しくなく、よってコスト安。タイルは職人の腕次第でコスト高とのこと。 ちなみに被り厚は建築基準+1センチ(普通でしょうか)。 塩害(ひび割れ、鉄筋腐食、爆裂が比較的発生しやすいと解釈すればいいでしょうか)対策として十分と考えていいでしょうか? ちなみにデベもゼネも日本橋にゆかりのある財閥系のところです(違う法人ですが、素人から見れば一心同体のごとく見える。どこの物件もこのコンビ)。 |
54:
ゼネコンボーイ
[2006-08-21 23:08:00]
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55:
ゼネコンボーイ
[2006-08-21 23:34:00]
>>51.の方へ
別にGBの専門でもないのですが、 長周期の震動は、遠方で発生した地震が平野部の堆積層で表面波の形で増幅されて 遠隔地へ伝わる。その際この堆積層の厚さで、周期は変化し、 関東の場合、その周期が6から7秒前後となることが多いといわれています。 2004年10月の中越地震でも、都内の複数のエレベータが長周期の影響で、 安全停止する事例が多発しました。 一般に免震構造では、固有周期を4秒ぐらいにチューニングし、 一般の中高層建物の固有周期である1から2秒で周期だと、同調しやすくなる一般地震動を やり過ごします。で、長周期の地震動もその免震構造物の固有周期からははずれるので、 特に問題ないだろうとされています。(一定の揺れは防ぎようがありませんが) >詳しくは、検討案件のデベにご質問ください。 >構造設計者が丁寧な説明書を作成してくれるはずです。 |
56:
匿名さん
[2006-08-23 00:31:00]
ゼネコンボーイ様、
住まい○ーフィンにて、碓井氏が2重床必須を主張するためにものすごい論理を展開しています。 面白いのでのぞいてみてください。 |
57:
匿名さん
[2006-08-23 09:57:00]
>>54
GB様、ありがとうございました。 以前同じような質問があったのは見てはいたのですが6割ってのが気になってたもので。。。 (施工が言ってたこの6割以上ってどんな資料からなんだろうと思って...) あと洗面下からみたらぽーんと1個GWが置いてあっただけで大丈夫か?みたいだったので。。。 とりあえずあれば問題ないということで安心しました。 |
58:
匿名さん
[2006-08-23 11:24:00]
>>56
計測器より自分の耳を信じるですか・・・・ まあ、人間という生き物はある先入観があると、その感覚(五感)が脳内で増幅される・・・・というのが最新の脳科学の常識なんですがね(笑) 薄井氏は、典型的なサンプル例ですね。 |
59:
匿名さん
[2006-08-23 11:36:00]
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60:
51
[2006-08-23 21:01:00]
>>55
ゼネコンボーイ様 ご回答いただきありがとうございました。 免震構造では固有周期をチューニングできるとは驚きました。 横浜の物件ですが、関東大震災の時に東京よりも横浜の方が震源に近くて 当時の写真を見ると壊滅的な被害を受けていたことと、 東海地震でも震源に近いので、耐震性を一番重視したいと思っていました。 これで安心できました。 |
61:
ゼネコンボーイ
[2006-08-23 22:47:00]
>>52の方へ
まず、他スレッドでの引用ですが、「今時直床」のNo.258で述べていますね。 ここのスカイウイングもまずまず売れているようですね。 >(1)南棟と東棟の位置関係について GB:実際にはかなり離れているようで、問題なしですね。 (デベの方々は、全体配置図・標準階平面図をHPに掲載するようにして欲しいですね) >(2)西松建設の施工 GB:ノーコメント >(3)実際には砂岩層までの深さは位置によってマチマチだそうです。大丈夫でしょうか? GB:そんなものです。 >(4)戸境壁・・・地震や経年劣化などに対する耐久性などは大丈夫なのでしょうか? GB:タワーマンションでは乾式が通常であり、他に選択肢はありません。 大きな地震が来て、乾式二重壁の上下シール部分が傷むと、遮音性が悪くなることもありうるでしょう。そうなったとしても、補修すれば済む話です。 >(5)間仕切壁について・・・・耐久性に不安があります。 GB:どうなっていれば、満足ですか? また、PS周囲は、外側にPBを二重張にして、排水管自体も、遮音性を考慮したものになっているハズです。 >(6)耐震構造について。 > 19階建てで、今時「免震」でも「制震」でもなく、「耐震」設計ということについて、 > どう思われますか? GB:まず、このような板状マンションでは、免震にすると、免震部分に引き抜きも生じるので、 対策が大変となり、無理に免震にしない。「制震」が「免震」の次によいと思っている人が多いが、 制震にして、地震動エネルギーを吸収させて建物の応答を軽減している分、建物の骨組みもスリム化しているので、同じ耐震余裕度というか、品確法の対策等級が1であれば、同じような耐震性能でしょう。今は、構造スリム化による経済性を考慮して、制震部材を組むことが多い模様。 よって、耐震で設計できているのであれば、特に気にしなくてよいのでは。 >(7)ほか、設備・仕様など、問題点らしきものがあれば教えてください。 GB:仙台駅に近くてよいマンションと思いますよ。 |
ある程度気に入って相談される方が多いので、できるだけ否定したくないのですけどね。
上が子供3人とのことですが、上の方が気を付ける方であれば、特に問題ないし、
下で住む人も、マンションだからこんなものかと思えば、そのなに苦痛に感じることでもない
訳です。子供もみんな中学生になれば、部活が始まって家で騒がなくなるでしょう。
二重天井がある場合、子供のどんどんに対してはむしろ悪い作用がややあるのですが、
250Hz帯域以上の成分では、1ランク=5dBの低減効果があるので、
中高音の成分が少なくなる分、心理的に、ぐっと遮音性が高まった感じがする訳です。
どこかのHPに、二重天井内にグラスウールを入れて、上階の騒音に対処した事例が
載っていますが、あれは厳密にJISの重量衝撃音レベルを測定して比較した訳ではなく、
GWを入れると、250Hz以降での数dBの削減があるので、63Hz帯域以降の重量衝撃音は
改善されてなくても、250Hz帯域以降の緩和でも少しは静かになった感じがしたということですね。
(つまり、入居者の感想を掲載して、あたかも重量衝撃の対策工事ができるかのように
宣伝していますが、重量衝撃音レベルそのものは改善していないと思われます)
参考事例が長くなりましたが、高音域の方が心理的にうるさいので、
軽量衝撃音の緩和を含めて、やはり遮音上は二重天井であった方がよいのです。
(将来的な天井照明の付け替えも楽。たぶん、空調の効き具合もよいハズです。)
しかし、そのようなもの優先するのが立地などの好みでしょう。
ご質問の斜め下の住戸の場合ですが、直下の部屋より1ランク強〜1.5ランク程度落ちますね。
これは、RC戸境壁上部にRCの梁型があるかないかで、若干ちがってきます。
同様に、同じ住戸内で上階も同じ間取りの場合、騒音源直下の部屋と隣の部屋では、
これまた3dB程度違って聞こえます。小梁付きの場合は、その小梁を超えての伝搬が緩和
される傾向があります。その分、同じ位置での床衝撃音は、小梁内ではその直下に衝撃エネルギー
がやや集約され、ボイドなどの無梁床板では床板全体に拡散される傾向を持ちます。
この状況が、一概に小梁付きがよいと言えない状況を作り出している一因ですね。
(→剛性の高い=厚さが十分にとれているボイドであれば、総合性能が勝るケースが多くなる)