北摂「彩都」人口１万人突破へ　教育と自然が若い世代呼ぶ
2012/12/22 6:00
　大阪府茨木市と箕面市にまたがる北摂丘陵で開発が進む国際文化公園都市「彩都」の人口が月内にも１万人を超える見通しだ。先行した西部は豊かな自然と教育環境にひかれた子育て世代が多く住み、街づくり意識も高い。ただ東部は開発のメドが立たず、全体で人口５万人という当初計画は見直しが必要になっている。

人口１万人が目前の彩都の街並み
（手前は彩都の丘学園、奥は大阪平野）
　「毎年、新たに開校した気持ちで取り組もうと教職員に話している」。2011年４月開校した箕面市立彩都の丘学園の樋口弘造校長は語る。当初71人だった児童数は190人に増え、来年は300人を超えそうだ。
　府内の公立校で２番目の施設一体型の小中一貫校。遠足や運動会、委員会活動などで１～９年生の関係をつなぎ、中学進学時の環境の変化で問題行動が増える「中１ギャップ」を埋めている。

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605: 契約済みさん　

[2013-01-07 02:36:40]

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■地元と授業連携
バイオ関連企業や研究機関が立地するライフサイエンスパークが域内にある特色を生かし、理科教育も盛ん。大学の先生を招いて「香りの科学」など特別授業を開く。
　もう一つの特徴は地域と双方向で結びつく「コラボスクール」。３～６年生が公園作りに企画段階から参加している。
　「新住民がいい街、いい学校にしようと方向が一つになっている」と樋口校長。新たな住民向けに年数回、学校を公開し、教育内容を聞いて転居を決める家庭も多い。
　自治体も後押しする。「箕面市は子育てしやすさ日本一を目指す」と倉田哲郎市長。妊婦健診の公費助成を５回から14回に増やし、来年度から中学生以下の医療費を所得制限なしで無料化する。
　開発が先に進む茨木市域は04年度に開校した彩都西小学校が34学級に膨らんだ。教育環境に加え、公園や緑地、水路の面積が20％を占める自然の豊かさも西部の強みだ。
　11月末時点で人口9925人と計画人口２万人の半分に迫った西部地区は、開発事業者が住民の交流に積極的に関与する点もユニーク。住民参加でコミュニティーを維持するため、阪急電鉄、阪急不動産、都市再生機構（ＵＲ）などは07年に一般社団法人「コミュニティ彩都」を設立した。
　阪急不動産の分譲マンションの住民を中心とする彩都スタイルクラブはコミュニティ彩都が運営し、会員は約1500世帯。マンションごとに大規模キッチン、音楽室、体育館など設置施設を分担。住民が相互利用し各種の教室を開いている。カーシェアリングも近畿で初めて事業化した。
　阪急不動産の松本利典・彩都事業推進部長は「近隣の棚田での田植えや稲刈りに毎年約100人が参加するなど『わが街意識』が育っている」と手応えを強調する。
　業務用地のライフサイエンスパークは医薬基盤研究所やバイオ・医薬関連企業の研究所などが進出。住宅地だけではない活気を与え、主婦らが働く場にもなっている。

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606: 契約済みさん　

[2013-01-07 02:37:39]

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■東部は開発白紙

　人口が順調に増える西部に対し、国際会議場やホテルを想定した中部は物流企業などが用地を取得。東部はＵＲが土地区画整理事業の施行者から降り、人口３万人の街づくりは白紙に戻った。西部と中部も今年度末だった区画整理の事業期間を18年度末に延長した。
　住民からは「郵便局や交番がないなど都市機能がまだ不十分」との声も漏れる。街のブランドを確立し、居住人口を増やすことが都市機能の充実には欠かせない。

以上。